第九百七十三段 空中土偶
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成三十年の晩夏
東京は上野の東京国立博物館での特別展
「縄文―1万年の美の鼓動」を観に行き
歌を
人獣を 男女を超えて 縄文の
空中土偶は 神のみ姿
と詠みけり。
北海道は函館の尾札部町のジャガイモ畑より
昭和50年に発見の国宝の空中土偶に
三度 対面を果たしけり。
ゆつくり じつくりと眺め 観察すれども
ヒトなのか?男なのか?女なのか?
結論に至らず 言へるのは縄文ひとの
考へる《神の姿》であることには
疑ひの余地はなかりける
との思ひより生まれたる歌なり。