新編・伊勢物語 第八百六十八段 沓掛温泉の小倉乃湯 星原二郎第八百六十八段 沓掛温泉の小倉乃湯 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年五月上澣 信州は小県郡青木村にある 沓掛温泉へと行きけり。 行きて当地の共同浴場に入り 歌を これの世に 極楽ありと 知りにけり 沓掛温泉 小倉乃湯こそ と詠み ややぬるき温度なれども 湯の質の良きを誉め讃へけり。 当湯を知る者からは 誉め過ぎにや との批判もありや とぞ覚ゆれども その男の感覚なれば何をやいはむ。