新編・伊勢物語 第八百二十段 人間と塩 星原二郎第八百二十段 人間と塩 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年三月八日発行の 短歌誌「立春262号」に連作『塩を』を 発表し世に問ひけり。 連作の最後の十五首目は 塩なくば 生き継ぎ得ざる 人間の 命思ほゆ 歴史偲ばゆ 歌の心は昨年の秋に 西尾市吉良にある塩田体験館「吉良饗庭塩の里」にて 館長より製塩の歴史の説明を 受けての作なり。 耶蘇教の聖書に曰く 「あなた方は地の塩である」の意味を 改めて慮(おもんばか)りけり。