新編・伊勢物語 第七百五十三段 若き日に優る老いの日々 星原二郎第七百五十三段 若き日に優る老いの日々 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年の新春 自らの老いの境涯を思ひ 歌を 得たるもの 失ひたるもの 比ぶれば 老いの遊(すさ)びぞ 若さにまさる と詠み 得たるものと失ひたるもの 比較しつつ達観の境地とぞ覚えるは驕りにや。