新編・伊勢物語 第七百十三段 争ひと闘ひ(前編) 星原二郎第七百十三段 争ひと闘ひ(前編) 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成二十九年の十二月 人類の歴史を鑑み 歌を にんげんの 滅びての後に にんげんの 望む平和の 叶ふにあらむ 闘ひて 殺し合ふのも にんげんの その業ゆゑと つひに諾ふ にんげんの 人間性を 肯はば その業ゆゑの 戦争もがな 平和への 闘争といふ 事すらも 今は認めず 墓碑銘殖ゆのみ