第六百二十段 目に見えぬ(其の参)
目に見えず 耳に聞こえぬ しかれども
この世動かす 力ありけり
目に見えぬ 時の流るる 音を聴き
闇夜に坐して 思ふ天地
目に見えぬ 菌の働き あればこそ
酒味噌醤油 ありがたきかな
目に見えぬ 空気の動き 風ならし
木の葉のそよぎ 細波の立つ
目に見えぬ 宇宙の果ての 惑星の
知的生命体 想ふ七夕
して此の合同歌集は今年にて
十四回目の発行なり。
されど 残念なるはその男の所在地の
知立にも勿論、文化協会はありて
所属する短歌会もあれども
数年前より『やはぎがわ』に加はらざる事なり。
さて、歌の心(内容)は
【宗教とは目に見えぬものを信じる事】
から始まると思ひけり。