新編・伊勢物語 第六百七段 再び十七条の憲法 其の壱 星原二郎第六百七段 再び十七条の憲法 其の壱 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成二十九年の秋立ちし頃 聖徳太子の 十七条の憲法を再び読みけり。 読みて、歌を 「和を以て貴しとなす」 この国の 心のしるべ 崩してはならじ 貴かる 十七条の み教へを 日本の心と 受け継ぎゆかむ 四に曰く 礼は本なりの み言葉を 忘れし民と 思はずもがな 九に曰く 事(こと)毎(ごと)に信あれと いふ言葉 政(まつりご)つ人らに 聞かせたし