第五百五十二段 橘曙覧記念文学館にて
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成二十九年六月
越前は福井の足羽山にある橘曙覧記念文学館へと行きけり。
橘曙覧は平成六年六月、天皇皇后両陛下がアメリカ訪問の折
時のアメリカ大統領のクリントン氏が歓迎スピーチの中で
彼の「独楽吟」の一首の「楽しみは 朝おきいでて 昨日まで
無りし花の 咲ける見る時」を引用し一躍、注目を集めし幕末期の歌人なり。
館内を巡り その男も「楽しみは…時」の五十二首の歌に準へて歌を
楽しみは 橘曙覧の 記念館
念願叶ひ 門をくぐる時
と詠み 深く頭を下げ、礼を申し上げ
福井名物の「ヨーロッパ軒」の
ソースかつ丼を食べるべく店へと向ひけり。