第四百八十七段 土佐の高知の播磨屋橋
昔、男ありけり。今も男ありけり。
その男、平成二十九年の春弥生
名のある橋のマニアなれば
四国は土佐の高知の播磨屋橋へと行きけり。
橋を往き来し
歌を
日本の 期待外れ名所の 一番目とふ
土佐の高知の 播磨屋橋は
と詠み 土佐の民謡「よさこい節」に歌はれ
またペギー葉山の「南国土佐を後にして」にて
有名になりしかど そもそもの橋は名も無き単なる
小さき橋と覚ゆれば
観光客の多くは、大きく立派なる橋を想像しての
《期待外れ》ははなはだ筋違ひなりと思ひけり。
竹林寺の僧の純信と鋳掛屋の娘のお馬の悲恋物語を
偲ぶべきなり。