新編・伊勢物語 第三百三十六段 木曾の荷馬 星原二郎第三百三十六段 木曾の荷馬 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十八年の初秋の頃 木曾へ日本の在来馬種の 「木曾駒」を尋ね行きけり。 行きて歌を 農耕に はた荷役にと 従順(おとな)しく 足腰勁(つよ)き 木曾の馬かな 山道の 嶮しき坂も 重き荷を 負はされ牽(ひ)かるる まま登りゆく いにしへの 中仙道の 宿場町 峠の道を 行き来せし荷馬 と、詠み 小型種にして、粗食に耐へ ずんぐりむっくりの 体型に親しみを覚えけり。