第二百三十八段 永六輔氏の逝去を悼む挽歌
昔、男ありけり。 今も男ありけり。
その男、平成二十八年七月十一日、多方面に亘り才能を発揮せし
永六輔氏の七月七日の午後の逝去を知りけり。
彼のことで忘れ得ぬことといへば
主演せし映画にて、知的障害児童の学級の先生役。
そのワンシーン 雨の中傘を差し 校庭の隅の花壇に
水を遣る女の子を見守る、彼の姿 印象的なれば
思ひ出し歌を
障害の 子等を見守る 優しき目
持ちゐし永の 逝去を悼む
と詠み 心より冥福を祈りけり。合掌。