新編・伊勢物語 第二百二十九段 魏志倭人伝 星原二郎 第二百二十九段 魏志倭人伝 昔、男ありけり。 今も男あり。 その男、中国の歴史書「魏志倭人伝」を読みけり。 原文、読み難たけれど、邪馬台国の究明といふ目的あらば 克服しにけり。されども、謎は深まるばかりなれば その思ひを歌に 問題は この一行の 解釈ぞ 「水行一月、陸行十日」 二千余字の 魏志倭人伝に 取り組めど 読み解き難く 畳に転(まろ)ぶ と 詠みて古代史知識と想像力の欠如を 嘆き半ば諦めにけり。