新編・伊勢物語 第二百二十七段 夏越しの祓ひ 星原二郎第二百二十七段 夏越しの祓ひ 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成二十八年の六月つごもり この半年の穢れを祓はむと知立神社へ行きけり。 祓ひを済ませ、歌を 夏越(なご)しの 祓ひの茅の輪 くぐりては すがしかりける この夕(ゆふべ)かな と 詠み 青き茅の草の香を身に纏ひ 帰りけり。