第二百一段 縄文回帰
昔、男ありけり。 今も男あり。
その男、梅原猛先生を縄文教の師と崇め敬ひけり。
また自らを縄文教の教徒と名告りけり。
梅原猛先生の文章を読み、歌を
夜の闇の しじま破りて おほかみの
声を遠くに 聞きつつ眠る
あの世とは 近き山々 み祖らの
休みいまさむ ところなるらむ
折にふれ 森の奥処ゆ 出でまして
うつつの人らに 会ひに来にけむ
ほだ燃ゆる 炎見入れば とほくとほく
去りにし人の 浮かび来るなり
と 詠み梅原縄文教の信心を深めけり。