子供の同級生のパパにしょうもないウソをつかれた話③ | 育児やら何やらバタバタしがちな日常 in イギリス

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続きです。

 

で、いやーな予感を噛み締めつつ、自転車に乗った息子とバギーに乗った娘を引き連れて、携帯のナビゲーションを見ながら、Sちゃんの家に辿り着きましたが、やっぱり、

 

う〜ん、これは間違ってもミリオンポンドストリートとは言わないよなあ。

 

という感じでした。

 

近隣エリアで、なんだったらミリオンポンド ストリートの一番端から派生する、サブストリートって言ってもいいけど、うーん。

ビクトリア時代の邸宅が並ぶミリオンポンド ロードとは全然違う、細い道路を入っていったところにある1960年代に開発された区域で、当然ながら60年代の家が並んでいる一角でした。そもそも家じゃなくて、フラット(アパート)だしな。

 

ここで、私の名誉のために言っておきますが。

1960年代の家がどうのとか、フラットだからどうのとか、馬鹿にして言ってるんじゃないんですよ。

これは強調しておきたい。

 

私も、夫がポスドク/非常勤講師だった時には、70年代に建てられた古めかしいフラットに住んでいたしな。

 

でもさー、Sちゃんのパパ、自分はミリオンポンド ストリートに住んでいるって言ったじゃん!

しかも私が、うちは学区外なんですよーって自己紹介した後でさ、ちょっと小馬鹿にした風に

 

で、ですね、これも繰返しになりますけど、所詮は小さな街ですし、このミリオンポンド ストリートってこのエリアに引っ越して来たばかりの人でもない限り、知らない訳がないんですよ。

 

なので、Sちゃんのパパが自分はミリオンポンドストリートに住んでるって言った時に、私がどんな家を頭に描いたか分からない筈がないんです(これは後になって顛末を聞いた夫も断言しました、ミリオンポンド ストリートの名前を出した時点でイノセントな訳がないと)。マジでマジで。

 

それを承知で、ミリオンポンド ストリートに住んでるっていうからにゃあ、すっごい家に住んでると思うじゃないですか。

 

だから余計、思ってた家と違う感がすごかったんです。

それがなかったら、私、このフラット見ても何も思わなかったって言い切れますもん。

 

だって、実際問題として、その①で言ったように、そもそもが不動産が鬼のように高いエリアなので、60年代の古いフラットだろうがなんだろうが、それなりのお値段はします。

そのフラットを買う同じ値段で、ちょっと5−6マイル離れた近隣の大きな街に行けば、普通に家が買えますし(本当にそれくらい、不動産の値段の差が極端なんです)、Sちゃんのお家が経済的に困窮しているというわけでは絶対にありません。ただ、ミリオネアじゃなかっただけで(!)。


で、そこで私の頭を駆け巡っていたのは。

 

いい歳こいて、クッソしょうもない嘘つくおっさんだな、おい!

 

ということと、

 

頼む!

Sちゃんのママがドアを開けてくれ!!!(切実)

 

ということでした。

 

今、本気でSちゃんのパパに会いたくない。

無茶苦茶気まずいじゃんか!!

 

で、ちょっと逡巡した後、恐る恐るピンポーンとドアベルを鳴らして、

 

「あのー、Sちゃんの家庭学習パック持ってきたんですけど〜。」

 

という私に、「はーい、今行きます」と返事をして出てきたのは、

 

Sちゃんのパパだったよね。

 

よく考えると、Sちゃんのママは多分うちの夫と一緒でオンラインで講義もしくはチュートリアルしてたんだよね、ロックダウン中も。

 

で、Sちゃんパパですが、多分私が家庭学習パックを持ってくることを知らされてなかったんですね。

多分、また先生が持ってきてくれたと思ってたんじゃないでしょうか。

 

で、最初は訝しげな顔をしていた彼の表情の変化を見るなり、あ、ひょっとして、ミリオンポンド ストリートに住んでいるって言われた云々は、もしかしたら全部私の勘違いだったのかなという疑いは(だって、いくらなんでも大の大人がそんな中学生みたいな嘘つく?)、淡雪のように消えました。

 

だって、すっごい気まずそうなんだもん。

絶対目を合わせないし。

 

すみません、初回の哺乳瓶の絵が今思うと一番マシだった。

 

確信犯な。

 

ていうか、こっちも最高潮に気まずくて、必要以上にキラキラした声でヘラヘラしちゃうし(私、こういう気まずさに弱いんですよ!)、

 

小学生の絵見たくなってきたけど、このシリーズはこんな感じで行く。

 

つっかれたわあ。

 

と言う、それだけの話です(だから、大したオチはないと最初にあれほど....)

 

 

が!

 

ちなみに、この話は後日談があります。

 

この更に数週間くらい後、イースター(復活祭)の時のこと。

 

今年のイースターはロックダウン中で、何もイースターらしいことできなかったんですよね。

 

なので、クラスのWhatsapp(日本で言うLINE)のグループで、保護者たちによるロックダウン・エッグハントの企画があったんです。

 

庭にイースターエッグ(ペイントした卵)を隠して子供たちが探すという普通のエッグハントの代わりの企画なんですけど。

 

 

まず、参加者は自分たちの子供にイースターエッグの絵を描かせて、各自の家の窓の外から見える場所に貼ります。

で、自分の住所をママ友の1人でCADを使える人に連絡し、彼女が参加者の家の位置を集めてマップを作成してくれると。

 

で、そのマップを片手に、各家庭で子供達と近所をお散歩しながらお互いの家を探してエッグを見つける、という企画だったんです。これは皆すごいいいアイデアだと思ったので、結構な人数が参加して盛り上がりました。

 

Sちゃんのママも珍しく、いち早く参加表明していました。

 

ただし、うちはちょうど義父が発作で倒れて病院に救急車で運ばれた頃で本気でバタバタしていたので、生憎メッセージを見たのが遅くなってしまって、エッグを作れなかったんですね。

なので、

 

うちはエッグ作るのは参加できなかったけど、皆のエッグは息子と探しに行くね。

 

ってメッセージを送っておいたんですよ。

そうしたら、その直後にSちゃんのママが戸惑った風に

 

うちは参加するって言ったけど、うちってすごく分かりにくい場所にあるから夫がやめたほうがいいっていうの、だからうちもエッグは作らないでハントの方だけ参加するね。

 

って言うメッセージを送ってきたんですけど。

それを見て思いましたの。

 

あのおっさん、私以外にもミリオンポンド ストリートに住んでるって嘘をついたんだろうな。

 

と。

 

だって、皆が携帯のナビ使える時代に、「分かりにくい場所だからやめたほうがいい」って!

 

ちなみに、今年はSちゃんとはクラスが離れましたが(学年に2クラスあるんです)、Sちゃんパパには相変わらず顔をよく合わせます。

 

その度に、いったいなんであんなつまらん嘘をついたんだろう、と不思議に思うのですが。

 

まあ、ここでは詳しく書くのを控えますが、彼の仕事の自慢も嘘というか、すごく誇張されたバージョンでしたし(これも奥さんと私の会話でバレた。)、すっごいプライド高そうだし、奥さんは超優秀な研究者でブイブイ言わせてるし(死語)、なんか彼なりに色々屈折したものがあるんだと思います。

 

まあ、私が最後に彼について言えることは

 

つまんない嘘つくくらいなら、もっと脇を固めておいて欲しいです。

 

ということでしょうか。

 

 

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