山崎正和「対談集・沈黙を誰が聞く」(PHP研究所)にこんな一節がありました。
昭和47年ですから39年前の本です。
「私は大体、日本人の精神のバネはいつでも天災と、それに対する復興のエネルギーにあると思っているんです。
つまり日本人は社会観なり宗教観なりの形ではっきりしたものを主張しているわけではありませんから、ある文化の平衡というか、ホメオスタシスといいますか、生理的なバランスみたいなものが精神の内容であって、キリスト教徒のようなはっきりした主張をもっていないわけですね。
ですからそういうものをバネにして何か大きな仕事をするとか、国を伸ばすとかいうことはあまりないわけで、むしろ外側から災難がやってきますと、その災難を復興する形で、実はもとの状態より伸びるというパターンがあるのではないかという気がするんです。
その災難があるとはね返していくと言うのが日本人のエネルギーの源泉 だとすると、「戦後」が終わったというのか、1960年ごろに災難は一応終わったという感じがきたんじゃないか。」
思わず膝を打ちました。なでしこジャパンに対する称賛、フィーバーぶりもその反映でしょう。
今回も「災いを転じて福となす」と、願うものです。