スマホやめるか、大学をやめるか・・・ 本当にやめなくちゃダメなの? | いさおリンクのインターネット羅針盤

いさおリンクのインターネット羅針盤

インターネットを活用する・学ぶ・楽しむ人への羅針盤となる情報を紹介しています

今日はずいぶんと冷え込んでみぞれまで降っていました。これだけ暖かくなって来て体が春モードになっているのに、いきなりこの寒さはけっこうキツイです。

さて今日の本題です。

既にご存じの方も多いでしょうが、信州大学の入学式の学長あいさつで「スマホやめるか、信州大学をやめるか」とお話されたようです。

信州大学・山沢清人学長の入学式あいさつ全文
http://www.asahi.com/articles/ASH455FQGH45UEHF004.html

※あくまでも個人的な感想ですが・・・ このあいさつ文の全文を読んでもどうも言わんとすることが掴みきれません。

こちらの方が言いたのは、アニメ視聴やゲームで無為な時間を過ごすなということだと思うのですが、それとスマホをやめることがどう結びつくのでしょうか?

恐らく、スマホが単なるアニメビューワーやゲーム機としか思っていないように推測されるのですが、これだけ多種多様な用途に使えるモバイルコンピューターのごく一面だけを捉えて不要と判断するのは少々乱暴過ぎるように思います。

というのも、自分自身を振り返ってみると人生の一時期において自信と希望を無くし前途を悲観した事がありました。その絶望の淵から救い出してくれたのはコンピューター(当時はスマホが無かった)とパソコン通信、インターネットでした。

パーソナルコンピューター(パソコン)は使う人によって様々にアレンジできるのは既にご存知だと思いますが、その使い道の中にはコミュニケーションを取るためのツールとしての用途があります。

パソコン通信、インターネットは、コンピューターをコミュニケーションツールとして利用することが出来て自分の場合は、

・パソコン通信=Niftyのさまざまなフォーラム、そしてリアルタイム会議室(チャット)

・インターネット=ホームページを見にきてくれる人との交流(掲示板・メール)

を主に使っていたんですけどずいぶん沢山の人と知り合うことが出来ました。なかでも同じような境遇の人との交流にずいぶん慰められることがありました。


自分だけじゃないと思うこともあれば、まだまだ自分の境遇は恵まれている、なんて思うこともあって少しずつ回復の階段を登って行くことが出来ました。

オンライン(パソコンを通じて)でのやりとりの他に、オフライン(直接会って話をする:オフ会)で集まることも数知れず。数十人が集まるオフ会の幹事をやったりして知り合った人達は延べにすると数百人以上でしょう。

なんだかんだで20年以上もそういう経験をしている自分からすると、スマホやパソコンをまるで諸悪の根源かのように否定するのかがよくわかりません。これ以上ない、と言えるくらい優れたコミュニケーションツールなのに、なんでマイナスポイントだけを一所懸命ほじくるんだろう、と。

本にしてもしかり、趣味の本から文庫本まで今まで買ったものの泣く泣く処分していった本は恐らく数千冊はあるでしょう。そもそも取っておきたくても保管する場所がありません。今から考えると壮絶な無駄です。

紙の本以外を全否定しているのかどうかはこのあいさつからは読み取れませんが、当時から電子書籍があればその何千冊分を今でも持ち続けることが出来たと思うと複雑な気持ちになります。

あと、電子書籍だったらスマホやパソコンの中に収まっているのでいつでも好きな時に取り出して読むことが出来ることを考えたら、紙の本だけを推すのはちょっと無理があるように思います。

書いているときりがないのでこの位にしますが、物事には全て光と影の二面性があります。光があたっている部分だけを見ていると影の部分が暗くて見えない。影だけを見ていると光の部分は眩しくて見えない。どちらかしか見なければ、もう一方のことは無いと同じどころか見えないから有害と思い込んでしまう危険性すらあります。

自分が生まれ育った昭和の時代と違って今の時代はスマホやパソコンがあるのが当たり前、そんな時代をこれからも生き抜かなくてはならない若者に示すのはスマホやパソコンの可能性をもっと”魅せる”ことだと思うんですけどね。先ほどの二面性で言えば光の部分です。魅力に感じたらもっともっと追求したくなるのが人間、その追求する能力が最も伸びるのは大学生世代じゃないのかな。大学行ったこと無いから知らないけど(・・;)。

オジサンなんて今でもスマホやパソコンを通して色々な発見があると、あまりの嬉しさに感動もすればワクワクもします(^_^;)。また、スマホやパソコンの画面の向こうには仮想(バーチャル)ではなくて、リアルな世界が直結していることもすごく感覚としてわかります。この広い世界の中には自分と気が合う人もいれば、人生の師を仰ぐ人にも出逢えるでしょう。

自分が日常生活の中で知り合える人なんてせいぜい数百人程度でしょうけど、インターネットを通じたらその桁をヒトケタ上げるのはそう難しいことではありません。こんなに便利な道具を要らないものとして封じ込めるのは本当にモッタイナイことです。

なのでスマホやパソコンを否定するのはまあ仕方ないとしても、少なくとも苦手意識を持たせるようなことだけはしないで欲しいと思いますね。スマホやパソコンに出会えたことで救われた人間の1人として切にそう思います。

と、ちょっと熱くなりすぎました。まあでもたまにはいいでしょう(笑)。