さて今日の本題です。
W540の試用レポート MacBook Pro Retina15との比較編です。実際問題、パソコンとしての方向性は違うので購入にあたって比較検討する人は少ないと思います。それでも普段MacBook Pro Retina15を持ち歩いている自分がW540を持ち歩くことになったら・・・ と言う想定で書いてみます。
ちなみにW540に関する過去の記事はこちら
Lenovo ThinkPad W540 試用レポート ThinkPadT510比較編2
http://ameblo.jp/isaolink/entry-11948181953.html
Lenovo ThinkPad W540 試用レポート ThinkPadT510比較編1
http://ameblo.jp/isaolink/entry-11947872120.html
まずは外観から。W540とMacBook Pro Retina 15 Late2013を並べて上から見てみたところです。筐体の大きさはほぼ同じなのに、ACアダプターの大きさが明らかに違います。
※ACアダプターの重さについては比較編1でも書いてあります
ACアダプター単体の違いも気になるけど、コードのスパゲッティさも気になります。Windowsパソコンでこの辺りが洗練されている機種はなかなか見かけることができません。
常識的に考えたら流れる電流が違う(W540 135W:594g/Mac 85W:313g)ので大きさや重さが違うのは仕方ないのかもしれませんが、カスタマイズされるCPUによってACアダプターの大きさを変えるなどして、出来るだけコンパクトにまとめて欲しいものです。ACアダプターのの大きさと重さでテンションだだ下がりになってしまいますから・・・
左右のスロットは圧倒的にW540の方が多いです。何かをつなげて作業をするとなったらW540の方が便利ですね。W540はさらにウルトラベースと呼ばれるアタッチメントが接続できるのでさらなる拡張も容易です。
作業領域はW540の圧倒的な勝利です。ドットバイドットでは3K:2880x1620ピクセルの広さを実感できます・・・ もっとも高精細すぎて目が良くないとキツイです。
MacBook Pro Retinaは2880×1800ピクセルとW540と同等なんですけど、実際には一番高精細でも擬似解像度1920×1200ピクセルで表示されます。Retinaディスプレイは綺麗だけれどもとことん広さを追求するとなったらW540には叶いません。※Mac純正ではないけどドットバイドット表示にするソフトもあります。
W540
実際の使い勝手になってくると、残念ながら細かい部分でWindowsの欠点(W540の欠点ではない)が見えてきます。
高精細画面の活用方法として普段は全体を表示させておき、細かい部分を見たければ拡大表示すると言う使い方をします。プレゼンの時にも多用されます。
この拡大表示の使い勝手はあきらかにMacの方が優れています。command+二本指で上下スクロールすればスムーズ&シームレスに拡大縮小が行えます。
Windowsには標準機能で持っている拡大鏡がありますが、いちいちクリックしなくてはなりません。そのクリックが度重なってくるとだんだんストレスになってきます。
恐らくフリーソフトでもっと使い勝手のよいものがあるんでしょうけど、できれば標準で用意して欲しいです。
あと細かいことですが、Windowsは拡大表示した時にフォントが汚いのが気になります。その点、Macはスケールに関係なく綺麗です。普段Macを見慣れているとWindowsのこの表示がどうにも辛くなってきてモチベーションが下がります。
※W540の問題ではなくWindowsの問題
MacBook Pro Retina 15
あとキー配置も気になる部分です。W540はテンキーがある関係で全体が左に寄っています。慣れの問題といえばそれまでですけど、触っている間ずっと指が落ち着きませんでした。Lenovoに限らず最近の15インチクラスのWindowsパソコンはテンキー付きが多いですけど、皆さん違和感なく使えているんでしょうかね?
その点、MacBook Pro Retina 15はテンキーがないから画面と正対している時の指の座りがしっくりきます。デザイン的にはキーの左右がスカスカになって格好悪いようにも感じますけど、いざキー操作をし始めたらスカスカであろうがなかろうが関係なし、スムーズなキー操作が出来ます。テンキーが欲しかったら外付けキーボードを使えば問題なしです。
W540のパフォーマンスですけど、数値的なものは別として触っている感じではMacより高性能のように感じました。とにかく何をするにも軽い。動きが速くて画面が広い、これ以上の性能が必要だとしたら4K動画を編集するとき位かもしれません、ってまだ4K機器は持っていませんが(^_^;)。
予算が許せばより高性能に振ったカスタマイズが出来るのもW540も魅力の一つです。Macではカスタマイズで特盛りにしてもたかが知れています。
ではまとめです。
W540とMacBook Pro Retina 15、自分の使い方からしたらどちらも必要にして十分以上の働きをしてくれるのは間違いありません。と言うよりは、自分はその持てるポテンシャルをフルに発揮させるほどの使い方が出来るのか疑問に思える位、どちらも高性能です。
W540がアドバンテージを発揮できるシーンをイメージすると、超高性能CPU+32GBメモリ+SSDレイドを活かした動画編集がまず頭に浮かびます。高速計算を要求される使い方ですね。
他はウルトラベースを接続する、あるいは周辺機器を接続して使うことかな。少なくとも自分の使い方では、コンピューターとしての性能はMacでも必要にして十分だもんな。
そうなってくるとW540の厚さ&重さとACアダプターの大きさ&重さが気になりだします。まあ、どちらも持ち歩けるワークステーションであるW540に求めてはイケないものとは思いすけどね。そっちを重視するならThinkPad Tシリーズがありますから。
今回W540を触ってみてThinkPadシリーズの ”力” の象徴を実感できたのは収穫でした。ThinkPadファンとしてMacBookシリーズでは到達できない世界の片鱗を垣間見ることが出来たのもうれしかったです。やっぱすげーよ、ThinkPad。
複数台数は持ち歩けないので普段遣いはMacになりますが、今後もThinkPadシリーズの進化を期待を持って見守り続けたいと思います。