昔から鉢植えとかプランターはいろいろやっていたけれども、庭に植える苗とか種とかにこだわりだしたのは今年からである。
それまでは多肉植物とかを小さな規模で育てたり、または二、三個ベランダにプランターをおいてごく小規模で唐辛子ばかりを栽培していた。
社会人になって実家を出る前から親が畑には色々植えていたけれども、そちらに加わったりはしなかった。
それが急に昨年中ほどから畑に走り出すように植物を植えるわけである。どうした急に。
冬は土が全部雪に埋もれるから、またプランターを補充して、室内栽培の規模が以前より格段に広がった。
植えているものも一段とカオスになった。種とかその辺の野生化しているものを植えたり、許可が必要な場所は許可を得て苗を持って帰る。
どうせなら人のやってないことをやりたいじゃないですか(意味不明)
メジャーな葉物、芋、トウキビ、トマトなどを丁寧によけて(そういうのは親が植えるのもある)、
自分はなんか種も苗も食べ方も知らない植物、知ってるけど普通なら買うほうがいい野菜、何なら野草や雑草まで植える。
自然農法というほど自然農法ではないし、肥料なんてほぼマヴァンプやハイポネックスなど化学肥料だらけである。
脚がガタガタになり土を掘り返す余裕が少しずつなくなってきたから有機堆肥を撒く気力と体力が完全に無かった。
本来なら鶏ふんとか牛ふんとかいろいろ肥料を撒いておいたほうがいいのは知っていますが、今年土をおこすころは脚が痛く上がらなかったので、
今年だけ、などと言いながら適当におこした土に化学肥料を撒き散らしていた。
もっとも今年何故か多年生の植物ばかり植えたので簡単に土は掘り起こせなくなってしまいました。
まあ有機肥料を使おうと化学肥料を使おうと除草剤と農薬だけは極力使いたくはありませんが!
そういうコンセプトなので家庭菜園を何処かから借りているなら周囲とは言い争いになっていてもおかしくはない。
主に自分がズボラという理由で。
草は抜くものと抜かないものを分ける、スベリヒユだけやけに丁寧に育てる、間引きも剪定もなるべくしない、
これが許されるのは自宅の畑だから、と私はいつも思っている。自宅の畑だからアスパラやニラ、茗荷などの複数年またげる植物が植えられる。
周囲の畑をみれば剪定を繰り返したり、支柱をこれでもかというほど立てたり、緻密にレイアウトした直線的な畑ばかりである。
収穫、収量にこだわるならばそれで間違いないだろうと思う。
では収穫は二の次で、植物の成長自体を見たい、収穫物は副産物、と思う人はどうすればいいか。
密植しても枯れなければよし。花が咲いていても切ったり摘んだりしない。
そこまでして徹底管理しなければいけない植物なら、人の手がなくなればどうなるのか。
家庭菜園も人間がいなくなれば所謂雑草の支配する野原になり、自然に還っていく。
田舎なので人がいなくなって取り壊した家の、おそらく敷地内の畑だった場所から、アスパラやミントや何か食べられそうな葉物が毎年はみ出てくる。
どんだけ雑草が生え散らかしても、勝手に生えて伸びて圧倒するアスパラとか、毎年栄養も特にないのによく伸びられると思って見ている。
家の菜園に植えたアスパラとかいずれこうなる運命なのだろうかとついでに思いながら。
あとこの辺に植えている人を見てない茗荷なども同じ運命を辿るだろう。何かの弾みで掘り返したら何だこの根は、などと言われるかもしれない。
土の中が茗荷だらけになるなんてどれだけ放置したのかなどと言われかねない。
あとネギ、球根的なネギから一般的な白ねぎまでついでに埋まっているだろう。
そしてなんでこんな物ばかり植えたのか、などと自分の悪態をつかれることだろう。
誠に遺憾である。