AIに頼んで感情を処理できる杖ができればいいのに | 隠者の庵

隠者の庵

自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

AIに頼んで文章を書かせたり、絵を描いて貰ったり、曲をあみだしたり、最近はAIが出来ることが増えてきましたね。

このまま感情の処理でもぶん投げられればいいのに、などと思ったことも一度や二度ではない。

何か特殊な端末(アニメで言うと「とある魔術の禁書目録」の「一方通行」のつけていそうな奴)

でもぶら下げておけば、会話の内容を察して、適切な会話に繋げられたり、

人の感情を損ねることがないように出来ればいいのに。

アレだって原作の設定で言えば戦闘によって失われた能力を補完するような端末である。

アニメの未来の空想上の出来事、と言わず現代でも何とか進めていただいて片鱗の影でも眺めて死にたいものである。

なんせ感情が欠落しているような状態ですから。

共感性が足りない、と言われても、最初からないものをどうしたら補充できるのか。

「ある人」の会話を抽出、学習してAIにまとめて、「ない人」にヒントが与えられるような、

そんな機械と機会でもないと、何が欠落していて本来どのような状態が「普通」であるのかが見えない。

存在しないものについては何も語り得ないのである。「ある」という状態に至ったことがないから、

一回至れば『アルジャーノンに花束を』のように無かったものをあるものにして(以下ネタバレのため省略)

という人間が本来あるべき姿に立ち入ることが許される状態になる、なって欲しいものである。

テストステロンというホルモンが自閉症スペクトラムにどのような影響を及ぼすか、

という研究の進展具合が端から見てあまり思わしくなくまだまだ時間がかかりそうに見えるので、

先にAIに何とかしてもらえるのであれば何とかしてもらいたい。

別に好きでASDになっているわけでもないし、何なら普通とは何かを知らないままで終わるのは不公平である。

知的障害者にもし知性が与えられるような施術が発見されれば、と同じような願望になってしまうかもしれないが。

足の関節に不具合があれば、軽度なら杖や固定具などのサポーター、

重度であれば車椅子、などの補助具を使用して歩行、前進することが可能になる。

発達障害、自閉症スペクトラムというのは頭を動かす感情の関節(?)に不具合があるような状態であるが、

服薬、心理療法を含め、現状症状そのものに作用する根本的な技術というものはなく、

自分の努力で、杖も車椅子も無しにとにかく前に進まなければならないような状態にある。

杖や補助具でも何でも使って前に進みたい、と思うのは当然ではなかろうか。

現状打つ手があまりに少なく、心理療法を受けられる場所も時間も非常に限られているから、

都市部から離れれば二次障害を引っ込めるような手段で強引にやり過ごすしかない。

杖でもあれば歩くことは出来るが、杖がないから這いずって進むしかない。当然人には笑われる。心にヒビが入る。

車椅子が映画館でどうたらと話題になっているが、まだ補助具があるだけ羨ましいじゃないですか、と言いたい。

「ない」と「ある」の境目には深い深い溝のようなものがある。それを埋められるような道具がないから、

どうしても普通の人には後れを取らざるを得ない。失敗を積み重ねることによって自己肯定感も失われる。

そのような惨めな経験をする自閉症スペクトラムの人々はできる限り少なくなってほしいから、

AIがどうにかしてくれることを願いながら過ごすだけである。

誠に他力本願だが、専門家でもないので自分には願うことぐらいしか出来ない。誠に遺憾である。