住んでる場所の違う人間は | 隠者の庵

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自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

今まで色々な障害者と関わって来たけれども自称私ほど変な方向にぶっ飛んでいる奴はいないと思う。

法律的にギリギリを突っ走っていたり、なんか危険な行動をする、という意味ではなく、

趣味や興味のある方向が他の障害者は一線を画しているという意味で。

そういう意味で他の障害者とでは話が通じないし噛み合わないし何なら嫌われでもするだろう。

100%自画自賛だがIQ120代の対人関係が壊滅的な人間と、知的障害者との話がかみ合うなんて夢物語のような話である。

実際相当限定された趣味内の話か、相当に歩み寄りでもしなければ会話を成立させることは難しいだろう。

ゲームの好みとか思考とか嗜好が同じ方向を向いていたらちゃんと話は成立したけれども、逆に言えばそこまでしないと何かがすれ違ってしまう。

大抵何かが噛み合わないまま話が進んでしまうので、いくら話を繰り返しても空を掴んでいるようなもので実に不毛である。

同じ事を繰り返して説明して、話を終えた後にもう一度同じ事を聞き直されることのなんと不毛な事か。

話が好きか嫌いかに関係なく会話が成立しないなら特に口を開ける理由もない。私は別に福祉のスタッフでもない。

色々な施設を利用しているからと言ってその中の人と仲良くなる必要性を感じない。必要性を感じさせたいならもっと文化の近い人と組ませてくれ。

話が合う人が全くいない、虚無、という訳ではないが、話が合う人と会う可能性が極めて低い。

ゲームの話をしようが音楽の話をしようが芸術の話をしようが誰にも突き刺さらない、というときに話なんてしたいと思うだろうか。

突き刺さる時は本格的に突き刺さるので作業所の中で本当にうるさい人間に指定されたが、本当に稀な事である。

銀河英雄伝説の話を一時間以上続ける人間がうるさくないのか、と言われたら間違いなくうるさい。

障害者の作業所では嫌々する人間関係というのが体感的に一般就労より少ないため、

そりが合わなければ基本的に合わないままで放置できる。むしろ合わせた方が単純に考えてインシデントの原因になる。

この文章を読んでいてこの人間は不遜な奴だと思うならばきっとその通りでしょう。

人とロクな会話も出来ないような状態を、不遜と言わずして何と言おうか。無礼極まりないとでも言えばよいのだろうか。

発達障害と診断が出る前は自分に仕事上、生活上求められる知識は何でも吸収していた。

そしてその知識を誰かに伝達してちゃんと本を読むなりして、勉強して欲しいと思ったものである。

しかしどうも自分が求めている知識と世間一般の求める知識が別物である、という確信を深めて行ったあたりから、

自分自身が根本的に怪しいのではないかと思い始めたのである。何か皆んな違う方向に行ってないか?どうしてそんな方向に進んでいくのか?

結果的に自分の方が勝手に藪の中に進んで帰って来れなくなっただけの話である。しかし余計に進んだ分だけ帰るのも難しくなる。

本当に住んでいる場所が違うから、求めている物も違えば思想信条も違うし、何より会話をして、誰かと思考回路が噛み合わない。

育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めなかったのである。

普通の人でもまず噛み合わないものが障害者を相手にして噛み合うなんてもっとあり得ない。

知識や行動の凸凹が健常者よりも激しく大きいからである。ついでに自分も例に漏れず凸凹もアクも強すぎてどうにもならない。

そして私は私独自の世界を開拓するより他はなくなった。世間に答えを求めてもどうにもならない事ばかり増えすぎた。

生きる事とは、死とは何か?一個人の人格とは一体何であるか?私は答えを求めたが世間は別に求めてもいなかった。

とんだすれ違いもあったものである。誠に遺憾である。