私は枕に頭をつけたら眠れるという人の気持ちがわからない。
眠れないからである。
そして寝たら数時間後に起こされる。小学生くらいからほぼ毎晩変わりのない毎日である。
寝る前に空は落ちてこないか、と杞憂はしなかったけれども寝ている間に災害でも起きたらどうしようとか、
何かのはずみで急に原子力発電所が爆発しないだろうか、などと思いながら寝床の時間を過ごしたものである。
あれこれ考え果てた後に一応寝てはいるものの、どうして寝ているかが一向に理解できない。
昼間、食後とか血糖値が上がって眠気が襲ってきたりウトウトしたり手に持っている物を落としたりすることはよくあるが、
夜には、深夜にはそういう急な眠気が襲って来ることなどない。この際昼寝で六時間眠れたら睡眠導入剤も要らなくなるのに、
などと意味不明なことを考えたりもする。その程度には入眠が課題である。
夜に寝る前に抗不安薬とか睡眠導入剤とか毎日飲みますが、昼寝には全く要らない。
本当に夜だけ眠気らしきものが襲ってきたり、意識したりする睡眠欲、というのがなくなる。
なんか時間だから床についた方がいいよね、という感覚で布団に潜り込んでいる。
そして布団の中でもがき苦しむ。
あまりに眠れない時は病院にサイレースをお願いするが、あの薬のもたらす眠気というのは抗いたくなる眠気である。
いかにも強引にねじ伏せてやるという態度が気に食わない(意味不明)
というか意識を強引に眠気で押しつぶすので行動が極めて原始的になる。
食欲は数割増しだし、酔っ払いみたいな行動をするし、なんなら悪酔いしている気分になる。
眠いというよりは頭から全身がグラグラしていて落ち着きがなくなる感じである。
旅行の時、出発が早そうな時は強引にでも眠らなければいけないから止むを得ずサイレースを飲むが、
逆に言えばそうでもない限り飲まない。なんかもっと自然に強い効果の得られる睡眠導入剤ってないんですか、
不眠で不満になると、打開策はないかと色々考えるが、出る結論は薬を強くして何とかする、以外になかなか見つからないものである。
誠に遺憾である。