田舎の空を見て過ごす | 隠者の庵

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自閉症スペクトラム(広汎性発達障碍)当事者が気ままに壁打ちで文章を書き連ねます。
あと趣味についても適当に書き連ねます。何故か見た夢も記述します。

田舎に住んでいてなにが一番気楽かというとトレンドを追いかける必要が物理的に断たれるので、

あれかこれかと色々なものを余計に追いかけずに済むことである。

色々なものに興味はあるけれど、興味の向けた先は必ず自分に帰ってこなければならない。

あれこれ追い求めてお金と時間を失うくらいなら田舎で何かに打ち込んでいた方が自分にはいい。

いつも見ている東京のアパートを内見するYouTubeのチャンネルとかの始まりで、

毎回駅前の店やビルや家がギチギチすぎてこんなところに住めるか、と毎度なっていく。

ちょっと歩いていけば畑とか田んぼとかが見えて、青々とした山と、建物によって阻害されない空とが見えればいい。

東京には本当の空はない、と言った詩の出来た頃よりもさらに空はなくなっている気がします。

旅行で東京に出かけると地下鉄に潜ってばかりで空を見ようとしてもまず見えないし、

地上に出たところでビルとオブジェクトとの織りなす塊が空を見る事を阻害する。

スカイツリーなんてまさに空にとっては迷惑以外の何物でもない、スカイなのに、

などと訳の分からないことを言って電車に揺られていたものです。

そして帰って家のある田舎の空を見て、この空の下でなければ私はメンタルが保てない、と思いました。

都会は何もかもが急すぎて、急な判断を迫られると止まる人間にはつらい。

つらいし空を見ても癒しにならないし、公園の自然はあるけれど農場的な自然はないし、整備されていない自然を浴びにいくにも一苦労である。

第一人が多すぎて息が詰まりそうになる。

今ですらメンタルが安定しないのに人ごみの中に追いやられたらどうなるか、想定するまでもない。

普段から山奥に行きたい人間を都会の雑踏の中に放り込めば窒息でもするだろう。

私にとって都会はそういう扱いなのである。

誠に遺憾である。