私は基本的に飲み会には出ない。出ないで済まされるなら本当に出たくない。
あれこれ気を遣えない奴が一番行ってはいけないのが宴会の類だと思う。
レーダーではないけれども誰が何をどうするかを見張って常に気を張らねばならず、
かと言ってそればかりやっていると今度は急に誰かが話しかけてきた時に対応がとても雑になる。
存在自体が無礼者、と判断されても何らおかしくないだろうと私は思う。それで一体何回説教されたことだろうか。
絡まれるとかうろつかれるとか、正直勘弁してください、とも言えない。無礼講だと尚更言えない。
より一層、空気の読めない無礼者に磨きがかかってしまうからである。最早隔離した方がいいレベルなのは間違いない。
飲み会で安心できる場が万が一あるとしたならば、全員同じ症状、自閉症スペクトラムの知的障害がない、あるいは軽いほう、
などと差別的なことでもしないと全員が共通の話題で会話も出来ないし、全員が空気を読めない状態にしないと落ち着かない。
無造作に宴会に連れて行かれるほど恐怖なことはありません。
あまりに気を遣いすぎて(実際は満足な対応なんて出来ていないのだが)翌日腹を壊すくらいである。
気疲れ、というか自分が精神を余計に張り巡らせるのと、周囲の環境が自分向けではない、
音に過敏な人間が宴会の騒がしい環境とか、うるさい酔っ払いとか、音頭をとりたがる人間とか、
とりあえずキャーキャーうるさい方の音について行けるはずもなく、余計に疲れる。
そこにタバコとか芳香剤とか香水とかと料理のにおいが混じれば効果覿面である。
速攻で帰りたいが、大体酒に弱いからハンドルキーパーをするため帰るに帰れない。
宴会に一人はハンドルキーパーを、とかよくも気軽に言ってくれる、と思う。
雑な環境にぶちこまれた挙句、ストレス解消のための音楽も流せず、砂嵐みたいな感情で、
なんか興味のない話しばかりするのを右から左に聞き流しながら、なんとか早く終わらないか、などと不穏な事を思っている。
そんなに宴会でうるさくならないで、変なにおいもしないで、ついていけない話を振られない、ということは難しいのだろうか。
ただ美味いものを食べて速攻で帰り、家でリラックスするということはできないのだろうか。
正直宴会が二十分くらいで終わるならばそんなに難易度は高くない。時間がかかるほど私には過酷さが過剰に増して難易度が高くなる。
二時間って意外と壁なんですよ、などとハンドルキーパーは意味不明な供述を繰り返すのである。
報酬でもなかったらやってられない。
何か知らないけど会社とかで宴会をするのは何が楽しいんですか、とか昔から思っていた。
私にとっては何とかして避けなければいけない課題だったし、きっとこれからもそうだろう。
福祉作業所にいる限り余程のことがない限り飲み会に巻き込まれないし開催自体されないし、もしあっても障害を理由に気軽に断れるが、
障害者雇用とかあっても宴会とかは本当に鬼門である。事あるごとに宴会をやられたらそれを理由に辞職することもやぶさかではない。
仕事と自宅の間には出来る限り何も無いようにしたい、と思うのは贅沢なのであろうか。
親睦とは一体何であろうか。余計なことばかりやらされることなどを親睦などとは呼びたくない。
誠に遺憾である。