実家に引っ越してから楽器屋にエフェクターを覗きに行くことはずいぶん減ったが、
エフェクターに関する本は買っているわけで、最近思うのは、
スリム化した小型のエフェクターというのはどうにも慣れない、ということである。
電池交換以外で中を見ることはめったにないが、インターネットの店で状態確認のため中身を公開しているところもあって、
小型の箱の中の回路と回線と必要なスイッチやつまみの場所など確認すると、隙間はほとんどなく、
何か動作上は問題はないのだが、みっちり詰まり過ぎていて個人的に納得は行かない。
別にランドグラフみたいにワイヤーは全部90度にしろとか言うわけでもないが、
あれこれ電線や回路が接近しすぎたり、部品そのものが小型化していると、ぶつけたときに何かが破損・接触・断線しそうで怖い。
もう感覚的な問題に過ぎないとは思うが、それでも昔のMXRとかBOSSの大きさぐらいは欲しいものである。
「昔の」と書いたのは、最近のMXRは小型化していて怖いからである。
本当に個人的な感覚だが、ベースとか特に大きなケースでないと何か演奏した気にならない。
ベースではずっとMXRのM80(プリアンプ)を使って演奏しているが、
スマートなM80(かそれ相応の性能の小型化したエフェクター)が出たとして、
買いますか?あなたのエフェクターボード随分とすっきりしますよ、と言われても多分買わないだろう。
ちょっと油断すると有名どころのエフェクターが軒並み小型化していて、気が気でない。
トーンベンダーとか昔のFUZZのように回路が至ってシンプルなのはもうちょっと小型化してもいいかもとは思うが、
フェイザーとかコーラスとかリバーブが小型化されたらなんかそれ本当に大丈夫なのとは思う。
得体の知れない中華の得体の知れないエフェクターとかならもう別にキワモノでも小型化されてもそれはそれで、と思うが、
欧米のブティックエフェクターでも時折小型化されるのはなんとも納得がいかない。
とりあえずあれこれ書いたが、一番怖いのはフットスイッチを踏み外したときに、
遠慮なくシールドを踏みつけて支障が出ないか、ということに尽きる。勢いで踏めるような大きさでないと困る。
イエー!エブリバディパッション!!みたいなノリと勢いで踏み外したときが一番困る。
変なところを踏むと小さくて軽い分リカバリーが効かなさそうで困る。
FUZZとかもう箱の大きさと音の大きさと音質に比べて中身がスッカスカな時もあるにはあるが、
踏み外したときには大きさの故にかえって安心である。
マルチエフェクターとかだと大きくないと逆に不安になる。ツマミが少なくて小さいとなんか仕事をした気にならない。
昔はノリと勢いでエフェクターを7、8個くらい直列に並べたこともありましたが、
足下に並べるだけ並べてやったぜ!という達成感が小型のエフェクターだと感じにくいのである。
もはや感覚的な問題以外の何物でもない、とは何度も書いているが見た目の雰囲気はテンションに関して重要である。
自己満足で「カッコイイだろう!」としか言い様がないが、それが一番大事なのである。