高校大学と合唱部に入って活動して、声楽について専門的に学んだにも関わらず、
巻き舌が未だにできない。学校を出てからも草の根で合唱とかバンド活動をしているが、
一向に巻き舌ができない。
日常生活を送る上で日本語には巻き舌が必要な場面なんてないから、できなくても困らないが、
声楽をやると話は別である。
コンクールとかレッスンとかでも課題で外国語が必須になる。
宗教曲をやるにはラテン語とか、歌曲をやるにはイタリア語とかドイツ語の発音、発声を学ぶ必要がある。
残念ながら今あげた三つの言語は巻き舌ができないと正確に発音できない。
とにかくクラシックをするならばイタリア語絡みのものは基礎教養レベルで求められるので、
特に発声絡みで巻き舌ができないと本当に困る。
しかしいくら経っても一向に巻き舌とは何かという概念すら身に付かない。
そこにミリタリーオタクのついでにかじったロシア語とかがプラスされると、
正直巻き舌が出来ないことで発声どころか意味まで違ってしまうので、
そもそも言葉を扱うのに不適格だということになってしまう。
巻き舌が求められない言語圏にいることは自分にとって僥倖である。
よくそれで声楽をやる気になれたね、というレベルの代物である。
お陰様で演奏会でソロになる時は、わざと巻き舌が要らない日本の歌曲を歌う事にしていました。
イタリア歌曲などをやると、本当にすぐにこいつ巻き舌ができないとバレるレベルなので。
合唱の時は他の人のついでに発声すれば失態を隠せますが、独唱はそうはいきません。
バレたくないから、やりたい曲があっても、格好悪くなってしまうから迂闊に歌えない。
巻き舌とは自分にとって大体そういうものなのです。