五月に何をしたかと聞かれても、正直何をしたのか明確に答えられない。
何か記念的な事をしたわけでもないし、むしろ家にいるだけの生活に起伏などあるのだろうか、
状況的に何も出来ないのは必然だけれども、本当に何もしないとは思わなかった。
そしてそのまま本当に五月が終わっていく。
緊急事態宣言は終わったけれども、なんとなく終わった気がしない。
これから夏だけれども、何かやりたいことはと聞かれても、多分五月と同じようなことになるだろう。
計画は色々考えるけれども結局何もしない、というか出来るのか不明である。
今やりたいことをやっても達成感とか感じられないのではないか。
後ろめたさがあれば、やり遂げたというような、物事を完璧に終えたような心情はわきにくい。
「本当にこれで良かったのだろうか」と振り返ることは大事だけれども、
時々そんなことを考えなくても良いようなことをパーッとやれるような時間が、
新型コロナウイルスという名前を聞いてからなくなった気がしてならない。
自粛は自粛で色々考えることもあるし、使命感とやり甲斐はないわけではないけれども、
それを達成したとか言い張るには正直語弊がある。
ただそんなことは関係なく五月は終わり、明日から六月がやってくる。
踏ん切りとか切り替えとか簡単にできるかと思いつつも時間は自然に過ぎていく。
まるで何事もなかったかのように。
何も起きなくても時間は勝手に過ぎていくのである。
悪い物事なら起きないほうがいいのですが。