障碍者関連の施設に集まるのは、何も全員が発達障碍とは限らないので、
障碍者同士の心の読み合いになるとどうしてもついていけない。
論理的なものではなく、感覚的なところでも、なんとなくついていけないのが分かる。
自閉症スペクトラム圏の人間であればまだ何とかなるし、話題がはまれば特に問題はないのだが、
問題はそれ以外の人々である。
身体であれば別に思考能力に問題はないのだから、
普通にやれば自分よりも心理的に上に立つであろうことは避けられない。
精神でも人格障碍のように健常者でも参ってしまうものなどは、
真っ先にやられてしまうだろう。
先に障碍の種類が分かればとりあえず今までの情報をもとにある程度の分析ができる。
できるといっても完璧ではないし、必ずしもうまくいくとは限らない。
しかしないよりは確実にマシである。
だけれども、そういう障碍の種類とかというのは個人情報にあたるので、
誰が何なのか解るようなことにはならない。
プライバシーの観念上、どうしても守られなければならないものもあるし、
それによって自分が守られている部分もあるからあまりとやかく言いたくはないけれども、
相手が何なのかわからない限り、こちらから仕掛けるのは本当に下策である。
そして解るころにはもう大体相手も感覚的に何が異常なのか見当がついている。
簡単に言えば心理的に敗者にしかなることができないと。
縦のつながりという規律が、全員を監督する人間がいれば何とかなるが、
そういう人間のいない場所で何が起こるかはわからない。
出来ればそんな無法地帯には行きたくない。