(話は一応前回の続き)
感情表現が複雑になるにつれ、見る気すらなくしてムービーは全スキップをかけたくなる。
それならもうべたべたなものをべたっとやればいい。
個人的にはコマンド選択型のADV(恋愛除く)がいいんですけどね。
こういうゲームは時代の流れと共に消えていくんですよ。陽炎のように。
『太陽の神殿』とか『シャドウゲイト』とかそれから推理小説をゲーム化したものとか、
あと『かまいたちの夜』とか今もやっているもので言えば『逆転裁判』とか
色々あったと思うのであるし、細々でもいいから続いて欲しい。
という中で『彼女は最後にそう言った』をたまたまDLした。
自分はiPhone使用者なので、そういう無料のスマホゲーも一応漁っている。
そしてテンプレ通りのカードゲーに嫌気がさして逃げて帰ってくる。
正直そういう踏む地雷が混じっている中で、このゲームは一種の清涼剤である。
こういうゲームがやりたいんですよ。
内容は「過去の事件の真相を解き明かす」典型的なADVだが、
淡々と物語が流れていくのがいいんです。
感情とかそういうのはくどくない表現(ついでに声無し)の方がいい。
あまりネタバレはしたくないので、深くは触れないが、丁寧な会話文と、
シンプルなゲーム性は、今こそ鑑みられてもいいんじゃないかと思う。
べたべたなストーリーで久々に泣きそうになりました。
感動すれば涙も出そうになるというものです。
王道の良さというものはちゃんとあるものだと思っている。
ただ、解りやすく突き抜けたものが、最近少ないと思うのです。
普遍性を敢えて踏み外して別方向に抜けて、個人的に楽しめないクソゲーになってしまう作品が多いのが
なんとも悲しいと感じるのであります。
最近は良さも解らなければ、悪さを笑えるゲームまで少ないと感じるのであります。
救いはないんですか。