おはようございます。先日お仕事をさせていただいたお店を訪れることがありました。仕上げたカウンターの現状確認と、完成写真を撮らせて頂く「仕事」のはずが、ちゃっかり昼ご飯も食べてきました。開いている日よりも、お休みの日が多いお店なので、なかなか自分の都合と合わなかったのですが、西宮へ向かう用事もあったのでお伺いしました。「senの台所」
他のお客さんも沢山おられて、そのお客さんとの会話の中で、店主から「笑顔でいられる範囲で働く」という言葉がありました。「これ以上無理をしてお店を開けたら、笑顔でいられないかしれないから」と。
今の私にはとても考えさせられる言葉でした。人材育成・技術継承という取り組みの中で、優しさなのか、ただの甘やかしなのか、という判断は毎日ある。若手の心と身体を守るために、ルール変更をしたばかりです。
「働くこと」という考え方はひとぞれぞれ違っていて、雇う側と働く側ではその差はさらに大きくなる。それを決めるのは社長であり親方であった時代から、今は働く側がそれを決める時代になっています。それ自体は、心の病やパワハラなどの悲劇を繰り返さないためには、とても良い事だと思います。でも現実はそんなに甘くない。お店で出された「むしやない」は、味はもちろん、温度、時間、空間ともに、一流店のようでした。
大切なのは、そこなんじゃないかと思う訳です。自分の信じる道と積んできた経験、学んできたこと、支えてくれる人。それらが一つの方向に向いたときに、ようやく自分で選んだ道が拓けてくるものだと感じています。
ただ、多くの場合はそこに達する前に間違えてしまうから、それを夢だとか抽象化していまい、余計に難しくしてしまうのも現実だったり。
久しぶりに芯の通った店主と出会い、考えさせられた一日となりました。
まだまだなのは自分自身。間違える事も多い。頑張ろうと思います。
・・・井上左官工業では、土蔵・土塀の修復再生を積極的に推奨しています。
また聚楽壁や本漆喰など、伝統左官工法の継承にも取り組み、昔からある風景、
日本らしい住まいを大切にしていきます・・・http://www.isakan.jp/