以前からCDプレーヤーが欲しかった。
そこへ、ある日系の個人売買を目的としたウェブに「CDプレーヤー新品・未開封$8-!早いもん勝ち!」なんて広告が!
その売主は他にも売りの商品を出していて、とにかく早く売りさばきたいといった印象の文章を綴っていた。
さて早速その人に電話をしてみると品物はまだあるという。しかし、早く引き取りにきた人が勝ちだという。
「買う」と言ってるのに、取り置きはしてくれないらしい。ちょうどその人の家の近くに用事もあったので今から行くと告げた。
するとおじさんはアドレスをパパパっと教えてくれた後に、このアドレスのアパートを知ってるかと聞く。アドレスだけでアパートの様子が頭に浮かぶほど私の頭は素晴らしくない。
おじさん曰く、住んでいるアパートのセキュリティーがものすごくしっかりしたいいアパートらしい。中に入りづらいから近くまで来たら電話をしてくれといった。
電話の後、私の頭の中でアパートを想像してみた。プライバシーが侵害されないように、ひっそりとキレイな木々達に囲まれ守衛つきのゲートからフロントドアまで車を走らせていく。そんなイメージが浮かび上がった。しかし、家ではなくアパートなのだ。急いでイメージに上がった家を一旦かき消し、それをアパートに置き換えた。
おじさんの家に向かう途中、どうしても気分がスッキリしない。そのおじさんの焦った感じの話し方や、ちょっとルードな印象。しかし、まぁ買うのはCDプレーヤーであってオジさんを買うのではない(怪しげ文章になってしまった(-_-;)。しかも一瞬の取引$8-商品。
そうこうするうちに住所が近くなってき、それらしきアパートを探す。住所を聞いているにもかかわらず、自分の先走ったイメージが邪魔をしてなかなかアパートにたどりつかない。
そして、イメージとはかけ離れた住所に到着した。そして電話をしてみると、アパートはそこで間違いないらしい。
そこには・・・確かに私の勝手なイメージ通り木々があった。しかし、私が実際見たその木は普通の街路樹で、道路の横はすぐにパーキング、そのすぐ隣にアパートの入り口があり、寅さん風のおじさんが玄関から出て来る姿までが丸見えだった。
どうやらおじさんにとって、正面玄関のオートロックというのは「セキュリティがしっかりした」という部類に入るらしい。
そしておじさんはオートロックの正面玄関を開け、私にCDプレーヤーを手渡してくれた。
CDプレーヤーが入った箱はちょっとくたびれた感じだが未開封ぽかった。
家に帰ってCDの箱をあけてみるとガッカリで、確かに商品はキレイだが細かい傷がいくつかあり、コードも一旦ほどかれ、また束ねられてといった感じ・・・。どう考えても未開封どころか新品なんかではない。
結局、売主のおじさんにとってオートロックのエントランスは素晴らしいセキュリティであり、見栄えのよいCDプレーヤーは新品・未開封と表現できるモノとなりえるのだと、「人それぞれの感覚」というのを学んだ気がする。(-_-;)