春に咲く花の中で、私が一番待っていた花、それが稚児百合。
毎年、まだかなぁ、まだかなと待っている。
葉はずいぶん前から出ているのに花が出ない。
おいっ、こらっ、じれったい奴やな。
背の丈5寸
葉はユリ科特有の細長い葉で、濃い緑。
それが花茎に互い違いについている。
これを互生という。
花は花茎の先に首を伸ばし、6枚の花弁をつける。
大きさは1寸ほどで、花弁は優しく柔らかい、
風に吹かれるとゆらゆらと頼りなげ、
強く触ったら破れてしまいそう。
花はいつも俯いたままで、顔を上げることがない。
恥ずかしげだが、凛とした顔で涼しやかである。
白い色は真っ白というよりも、新緑の緑がかった白。
だから花の白はあまり目立たない。
この花はお稚児さんが並んだ稚児行列に見立てて
稚児百合と名前がついたもの。
可愛いお稚児さんを想像しながら見てください。
ちょいとあんさん
わが子をかさねてもあきまへんで、
と言っても仕方ないか
まぁ、子供は皆可愛い・・・・・ことにしときましょう。