『女は二度決断する(Aus dem Nichts)』(2017)拝見 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

納得する瞬間

ファティ・アキン監督作品、ドイツ・フランス

 

 

ダイアン・クルーガー様、デニス・モシットー様、ヌーマン・アチャル様他

 

 

ドイツ警察の戦後最大の失態と言われるネオナチによる連続テロ事件。

初動捜査の見込み誤りから、10年以上も逮捕が遅れ、

その間、犯人は殺人やテロ、強盗を繰り返した。

それらの実際の事件に着想を得て『女は二度決断する』は生まれた。(Wikipediaより引用)

ドイツ、ハンブルクでトルコ系移民の男性と結婚したヒロインは、

ある日突然、爆弾テロで夫と息子を一瞬で亡くす。

やがてネオナチの犯人カップルが逮捕されるが「疑わしきは罰せず」で無罪に。

犯人の親からの正直な証言も、結局採用されず。

 

 

彼らを追った彼女は自由を楽しむカップルを目にし・・・

 

 

 

そこから先のヒロインの行動は、そうか、究極だとそれが答えになるのか、

という、辛いけれど納得のいくものでした。

彼女は画締め計画していた行動を取りやめ、次に目標は同じとは言え、

全く違う行為を遂行する。

 

 

 

海外の方が最近は増えている日本ではありますが、

テロに至るような人種差別までは見られない気がします。

「鎖国」があったせいか、あまりにも小さな島国のせいか、

ヨーロッパやアメリカのようなあからさまな人種差別は少数?

足元を見て、格安で労働させる、という話などは聞きますが。

恨むこと、下に見ること、攻撃すること、抹殺すること。

そういうことが「幸せ」で「当然」だとする思想。

 

 

 

 

知ってはいても、心の底から理解することが出来ない自分に安堵します。

まあ、世界的には、「汚くて気持ち悪い」byペネロペ・クルス様で、

「イエロー・モンキーは金だけ出してればいいんだ」ってところでしょうけど。

そして、政府は海外の困難にはどんどん国庫を開けるけど、

国内の本当に追い詰められてる人たちには目なんか向けない・・・

って、話がずれてました。

 

 

拝読した批評で、あまり期待せずに拝見し始めたのですが、

自分に愛する夫と子供が居て、さっきまで話をしてたのに、

爆破されて粉々、と聞かされたとしたら?

 

 

しかも裁判では、自分が責められたりも。

 

 

 

友人である弁護士がこれから背負って行く心の傷も想像もつきません。

 

 

移民差別など、暴力的差別は山ほど。

人を憎むことが当たり前な世界から、戦争は亡くなりませんね・・・