『La Mortducygne(白鳥の死)』(1937) | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

ミハイル・フォーキン『瀕死の白鳥』が原題

ジャン・ブノア・レヴィ、マリー・エプスタン監督作品、ポール・モーラン原作

フランス

 

 

イヴェット・ショヴィレ様、ミア・スラヴェンスカ様、ジャニーヌ・シャラート様、

マディ・ベリー様、クレア・ジェラール様、ジャン・ペリエ様他

 

 

実際のバレリーナの共演で、舞台シーンも盛り上がる。

ロシアのバレエ・ダンサー、カリーヌはパリのオペラ座で主演することに。

しかし、そのためにスターの座を落とされたボーブレに同情したバレエ学校の少女ローズは、

カリーヌに怪我を追わせて二度と舞台に立てなくするが、

カリーヌはそれと知らずにローズの才能を見抜き、教師となって彼女を訓練する。

やがて己の罪の意識を感じたローズは……。(映画ナタリーより引用)

 

 

いやね、ちょっとどうかなあ???なんて思いながら拝見し始めたんです。

しかし「ごめんなさい~!」ですね。充分楽しみました。

オペラ座の舞台、子供たちのレッスン場面多く、

特に舞台は、今でも充分に見とれることが出来ました。

レッスンの場面は、良く拝見するあの窓のお部屋で、

ロ・・・ロケ?まさかね???

 

 

しかし、タイトルにもなっている『瀕死の白鳥』。

実際の踊りが出てきますけど、アンナ・パヴロワ様に振り付けられたあれとは違う、

端折って言うと、弓で撃たれた白鳥が撃った男と踊る内容でした。

サン=サーンスの一度聴いたら忘れられないあの音楽でもなかった。

ええんか???踊り、もしくはタイトルに著作権問題はないのか?

まあ、パヴロワ様でないバレリーナが映画であれを踊るのもね・・・重い?

 

プリセツカヤ様

 

『瀕死の白鳥』が振り付けられたのが1930年頃なので、

どれ程大きな反響があったか、映画タイトルに使われてるだけで解ります。

主人公の少女ローズ、ただひたすらに憧れたボーブレに優しくされて、

舞い上がってみたり、すっかり約束を忘れられて落ち込んだり、

極めて直球な少女。でもねえ、個人的にはお顔が個性的?過ぎたかな。

アタシの好きなボーブレ様を哀しい目に合わせてっ!って、

奈落に落とすか!?下手したら死ぬぞ!?

 

こ・・・これは何漫画!?

読んでみたいけど、勇気がないわ。私はジャスト『アラベスク』世代。

 

シューズに画びょうって、少女漫画の定番も怖いが。

女友達三人組が、ひそひそと内緒話で「誰にも言わないわ」は、

決して実行されませんね。ママだけには言った、とかはあっという間に広がる。

 

 

怪我をするまで、思いっきり高飛車で嫌な女だったカリーヌが、

二度と踊れない脚になってからが、突然控えめないい人に。

(普通、そうなってからの方が荒れるだろう?)

ローズが犯人と聞かされても、信じたくないくらい。

本物の有名なバレリーナが演じてらっしゃるから、性格悪いままには出来ないか。

 

 

それにしても、子供の素直な感情って、残酷ですわなあ。

もし自分がバレエを続け、上達すればするほど一生悔いるような罪。

でも、一瞬の感情で動いてしまって、後はばれないかドキドキ・・・

 

 

子供の時の気持ち(遠い昔過ぎる)を、少し思い出しました。

想像力って、「経験」あって広がるもんだし、子供は子供の世界ですね。

みどり、実はまだ『赤い靴』、全編は拝見していない。

こちらが先になっちゃいました。

川端康成先生が好きそうな『踊り子』の話でありました。

 

 

Amazonプライムで拝見したのですが、

何と!当時の字幕付き!!!旧仮名遣いで右横に縦に出る。

これが、それはそれは嬉しかったです。

今のデジタルな字幕、縦字幕で育った身には味気ないの。