タイトルが好きで観たかった作品
アニエス・ヴァルダ監督作品、フランス・イタリア、90分
コリンヌ・マルシャン様、アントワーヌ・ブルセイエ様、ミシェル・ルグラン様、ドミニク・ダヴレー様
ジャン=リュック・ゴダール様、アンナ・カリーナ様、エディ・コンスタンティーヌ様他
ヌーヴェル・ヴァーグというと、理屈っぽい感じ似合いそう?で、
普通の予告編と違うの選んでみました。
「クレオ(コリーヌ・マルシャン)は、ポップシンガーである。
クレオは、生体組織診断の結果を待つ間、
自分は癌なのではないかという恐怖を抱きながら、パリの街中をさまよう。
7時に医師と会う心の準備をしながら、死に取り組もうとしつつ、
何人かの友だちや見知らぬ人と出逢う。」
(Wikipedia様より引用)
はいはい。意味があるのか無いのか、
ちゃんとゴダール様&カリーナ様、ご出演です。
お墨付きって感じか?
得意な分野の作品ではないのですが、
この作品は、タイトルが魅力的で、かねてから拝見したかった。
オープニング、ヒロイン、クレオが、
タロットで、占いをしてもらう場面で始まりますが、そこだけがカラー。
拝見し終わって、そこが心にひっかかる。
絶えず死の影に怯えながら、医師との約束を待つクレオの二時間。
全体を通して、これでもかと鏡が。
そこに秘められたものがある・・・が、
それよりクレオの家に、にゃんこが沢山いるのが解らん。
凄く好きな風にも見えないし。クレオが失おうとしている生の象徴か?
クレオが会う人、見る人、クレオを見る人、語る人。
リアルタイムで追うような形式。
はじめ、クレオの髪型に「!!!???」となりましたが、ウィッグでした。
このストールの使い方が、めちゃお洒落。
これから戦地へ赴くという兵士との出会い。
電話で検査結果を問い合わせる約束の時間に、
クレオは、彼と共に病院へ出向く。
が~、医師がいないんだ、これが。
「でも、約束したんだから居るはずです!」
あああ、おフランスだ。マイペースの国。
ルーヴルへ行った時も、各ブースの職員さんたちが、
みなさん、私用電話してて、爽快なくらいだった。
売店のお姉さんは、小銭が足りないみどりに、
「いいよ、いらないよ」と言ってくれた。
一円でも合わないと、合うまで帰れない、
みどりの当時の職場とはえらい違い。国民性ってあるのねえ。
ああ、鳩も泰然自若と沢山いたなあ。
ラスト、なんとなく解放された明るい表情のクレオが映し出される。
でも、その陰で、冒頭のカラーの部分が不協和音を出している気がする・・・
ああ、やはり穿つわ。ヌーヴェル・ヴァーグ。得意ではない分野。
なんてったって初めて拝見したのが、『勝手にしやがれ』くらいならまだしも、
『去年マリエンバードで』だったもんね。
「老成して可愛げもない」と、父に日記に書かれた女だが、
老成してても、少女には難解であったことよ。