『Song of Love(愛の調べ)』(1947)ピアノに酔った二時間 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

溢れる愛、美しい音楽、されど狂気

 

クラレンス・ブラウン監督作品、アメリカ、118分

 

 

キャサリン・ヘプバーン様、ポール・ヘンリード様、ロバート・ウォーカー様

ヘンリー・ダニエル様、レオ・G・キャロル様、エルザ・ジャンセン様他

 

 

音楽演奏:アルトゥール・ルービンシュタイン様(ピアノ)

ウィリアム・スタインバーグ指揮 MGMシンフォニー・オーケストラ

 

 

 

時系列等、現実とは違い、脚色し、その心を伝えたとテロップされて始まる物語。

父の命令に背いて、皇帝の前で、アンコールシューマン「トロイメライ」を弾く。

 

 

 

それは愛の宣言であり、父の結婚への反対は、裁判でリストの証言もあり勝利する。

 

 

 

リスト様、なにくれとなく親切。それにしても特徴あるから似てる・・・

 

 

 

八人の子供に恵まれてのてんやわんや。

 

 

弟子入りしたブラームスとの生活は活気に溢れていた。

 

 

このあたり、アットホームでコミカルな楽しさも。

 

 

 

ブラームスは、クララへの想いを抑えきれず、やがて出ていく決意を。

 

 

しかし、ひどい頭痛、創作がもたらす苦痛不安・・・周囲の心配

 

 

 

やがて、コンサートでの指揮の途中限界を迎え、病院へ入るシューマン。

 

 

 

遂には、記憶も混濁して帰らぬ人となる。

 

 

ずっとクララを愛し続けていたブラームスの求婚も断り、

再起して亡夫の曲を35年間演奏し続ける。

 

 

夫を想い、その音楽を伝えたクララが、

かつて少年だった皇帝老いた今、再び「トロイメライ」アンコールで演奏する。

リストは勿論、クララ役のキャサリン・ヘップバーン様手、指の動きがお見事。

元々、少しは習っていらしたのか?

 

 

イライジャ・ウッド様『グランドピアノ 狙われた黒鍵』超絶技巧演奏シーン、

猛特訓で、演奏しているように見えるところまで達成させられてましたからねえ。

役者さん、勘がいいとはいえ、動きは動き。「見える」ところまでマスターされるってお見事

凛とした姿が、吹替の名演奏に引けを取っていません。

つい、うっとりと目を閉じて聴き入りそうになりつつ、

ちゃんと目を開けて、映画を拝見しました。

 

 

 

ルービンシュタイン様大好きなんですわ。)が演奏されたピアノの心地よさ

 

 

シューマン作曲作品:献呈・謝肉祭・トロイメライ・森の情景・アラベスク ハ長調

ピアノ5重奏曲 変ホ長調・ピアノ協奏曲 イ短調

 ブラームス作曲作品:2つのラプソディ ト短調・ハンガリアン舞曲・子守唄・交響曲 第1番 

 

 

リスト作曲作品:ピアノ協奏曲 第1番・リスト編曲の「献呈」

 

 

これだけで、酔いしれてしまう・・・と言っては、映画に失礼。

 

 

絵物語のような脚本ではあるけれど、音楽の素晴らしさ釣り合う気品がありました。

 

 

自分が壊れるまで作曲をしつつ、八人子供づくり・・・

いや、その創作意欲だからこそ、子供も八人なのでしょうね。