全四作拝見予定のうちの二作
ジェイムズ・ホエール監督作品、アメリカ、71分
コリン・クライヴ様、ボリス・カーロフ様、メイ・クラーク様、デヴィッド・フライ様、
エドワード・ヴァン・スローン様、マリリン・ハリス様、フレデリック・カー様他
1910年にエジソン社で創られた作品に次いでの映画化。
当初、ベラ・ルゴシ様にオファーが行ったのですね。
台詞がない・・・まあねえ・・・でお断りになられて、
ボリス・カーロフ様にお鉢が回ってきての大当たり。
シリーズ化され、全8作のうち5作目で、ルゴシ様が演じておられます。
アメリカ発信のこのタイプが、『フランケンシュタイン』のイメージとして根強い?
創造主の博士に愛されない人造人間、というところは、原作から?
愛されなかった「子供」は愛の示し方を知らない・・・
特殊メイクの下からでも伝わる、「怪物」の悲哀が全編にあって悲しい。
そして、結構いい加減な作業で創り出しておいて、
まるっきり責任追及されないまま、ごまかせちゃう?博士。
ヒロイン、そんな男と結婚しちゃっていいんかい?でした。
それにしても、この作品で完全定番となった、特殊メイク、すごい!
スチール写真は、かなりスタイリッシュ。
ケネス・ブラナー監督作品、イギリス・日本・アメリカ、123分
ロバート・デ・ニーロ様、ケネス・ブラナー様、ヘレナ・ボナム=カーター様、トム・ハルス様、
イアン・ホルム様、ジョン・クリーズ様、シェリー・ルンギ様、ジェラード・ホラン様他
封切の時、劇場で拝見した気はする・・・
セットの階段で、トム・『アマデウス』・ハルス様が叫んでるところと、
ヘレナ・ボナム=カーター様の表情くらいしか覚えてなくて、
監督も、フランシス・フォード・コッポラ様だと思ってました。
コッポラ様は制作のみでらした。
今回、メアリー・シェリー様関連の映画と『フランケンシュタイン』連続拝見。
にわか『フランケンシュタイン』週間に・・・
肝心の書籍を拝読していないのですけど、う~ん、読まないと思う。
で、映画を拝見していると、
フランケンシュタイン博士が、身内の誰かを亡くすことで、
死体を蘇らせるという「科学」にのめり込む悲劇というのはほぼ共通。
その結果生まれるのが、怪物(クリーチャー)。
蘇らせたいといっても、誰かをそのままではなく、身体つぎはぎ。
脳も移植・・・なのだが、本作の博士の花嫁以外は、
生前の記憶はなく、博士が「親」な状態。本末転倒な気がするのは気のせい?
親である博士に疎まれる異形の怪物だが心は優しい、か、
命を創り出すことに取り憑かれた、エゴイスト博士の暴走、か、
孤独な怪物が否定されることで、博士に復讐心を持つ、か、
そこら辺のどれかに焦点があてられる気がします。
こちらは、ケネスちんの監督作品ですんで?
『オリエント急行殺人事件』とかと同じく、おれさまオンステージ。
ただ、怪物がデ・ニーロ様、学友がトム・ハルス様、
愛する人が、ヘレナ・ボナム=カーター様、という個性で揃ってるから、
制作までご自身の作品よりは、バランスはいい方かも。
想像主を憎みつつも憎み切れず、北極海で彼が死んだ後、
火葬される時、救助を拒んで共に火に身を投じる怪物。
博士が愛するヘレナ様が怪物に殺された時、
蘇らせた女性のみ、過去の記憶を持っていて、
「仲間」である伴侶と求める怪物と、「妻」とする博士の奪い合いをよそに、
自ら再生できない「死」を選ぶ、というところ、オリジナル?
いずれにしても、自然の摂理、神の摂理に背く行為は、
決して幸せは呼ばない・・・という、
『フランケンシュタイン』らしい?感想を抱く?二作でありました。
「怪物」というと、どうもしっくりこない。
「クリーチャー(creature)」という方がしっくりくる気がします。
拝見していて、ずしんっと来た二作は、また改めて。
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