迷宮を走る
ホセイン・アミニ監督作品、アメリカ・イギリス・フランス、97分
原作:パトリシア・ハイスミス著『殺意の迷宮』(1964)
ヴィゴ・モーテンセン様、キルスティン・ダンスト様、オスカー・アイザック様、
デイジー・ビーヴァン様、デヴィッド・ウォーショフスキー様、オミロス・ポールアキス様他
いつも、コンパクトな記事で、作品を魅力的にご紹介下さるうさぎくん様。
今回も、拝見しようか迷っていた作品に、背中を押して頂きました。
作品紹介は、是非、うさぎくん様の記事で☆
↓
パトリシア・ハイスミス様、『太陽がいっぱい』の原作で有名。
アッと驚く展開で、原作・映画が全く違う魅力をもった、理想的な映画化。
本作は、邦題がどうも、気をひかない・・・で、先送りを続けていた作品でした。
問題のタイトルは?原作のタイトルが一番好きかな。
冒頭、ギリシャの遺跡パルテノン神殿に立つ、アメリカ人のお金持ち夫婦、
チェスター・マクファーランドとコレットの、神殿と同じ白い衣装の華やかな魅力。
語学に堪能で、現地でツアーガイドをしては、せこい詐欺を働いていた、
ライダルは、父の葬儀に帰らなかったことを責める手紙を読んでいた。
そんな時、チェスターがどこかしら父と似ていると思い、夫妻に目が行く。
彼の視線に気づいている夫妻。妻が遊び心で近づき、ガイドに雇う。
この偶然の出会いが、彼らを『殺意の迷宮』へ迷い込ませることになる。
100分足らずの上映時間の中に、サスペンスが魅力的に展開。
実は本国で大規模な詐欺を働いて逃亡しているチェスター。
彼を追ってきた探偵を、はずみで殺してしまい、それを目撃したライダルと、
切るに切れない状態で、逃亡生活をすることに。
チェスターとゴージャスな出会いをした、コレットの、ウィットある魅力。
追い詰められた状態の中、描いたように美しかった夫妻の、
表面が剥され、コレットの悲哀は、ライダルの心を揺さぶる。
小気味よいスピードで、ラストまで走り抜けるのですが、
決して、詰め込んだ感じはなく、緊迫した状況をじっくり拝見出来ます。
そして、殺そうとまでしたライダルに、チェスターが最後に語る言葉が切ない。
そして、ラストシーンまで・・・余韻が残る幕切れ。
ゴージャスなヴィゴ・モーテンセン様とどこか影を持つオスカー・アイザック様。
つい『太陽がいっぱい』を思い出してしまうのですが、
もしかしたら、オマージュ???と思ったのが、
全然似てない筈の、オスカー・アイザック様が、
時折、はっとするほど、当時のアラン・ドロン様に似てること。
髪型や、お顔の陰影のつけ方のマジック?
ライダルに、トム・リプリーを重ねてみてしまう瞬間がありました。
今回、記事を書くのに、少し調べた中で、面白かった?のが、
パトリシア・ハイスミス様の趣味。蝸牛の観察だそうです。
(そしてシャム猫好き?)
なかなか気が長い、穏やかな趣味?
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