明治から34年前の浪人たち
黒木和雄監督、マキノ雅広総監修作品、日本、117分
原田芳雄様、樋口可南子様、石橋蓮司様、杉田かおる様、伊佐山ひろ子様、
絵沢萠子様、夏川雪絵様、佐藤慶様、中尾彬様、田中邦衛様、勝新太郎様他
実際に亡くなられたのは、1997年でらっしゃいますが、勝新太郎様のご遺作。
リメイク四度目と言っても、この黒木監督作品以外は、
全部、マキノ監督のセルフリメイクで、こちらも、総監修でご参加。
余程、お気に入りの作品でらしたのですね。
オリジナルあたり、YouTubeで拝見できないかな。あった。
確かに、登場人物それぞれが魅力的で、ドキドキする展開。
役者さんも、よく、この時に、この方のこのタイミングで揃った！という感じ。
勝新太郎様、ご遺作というには、あまりに鮮やか。
樋口可南子様や杉田かおる様、この頃が一番、
役者さんとして魅力的だったのでは？・・・いやみどり好みだった？
原田芳様雄は、もうもう、「原田芳雄」を絵にかいたような原田芳雄ぶり。
あの髪型のままで、ロングヘアを後ろで括った、ブルージーな浪人。
石橋蓮司様は、まだどこかに新鮮さがあって、
原田芳雄様の色な樋口可南子様を密かに慕ういじらしさ。
大詰めの、中尾彬様率いる、夜鷹の連続殺人をしている、
武士のグループとの対決場面では、白い装束に着替えてのご登場。
いやいや、着替える時間あるならすぐに行けよ、ですが。
ひと場面のみご出演の、マキノ一族、
元浪人の長門裕之様演じる夜泣き蕎麦屋もよかったな。
夜鷹のような不健全な人間がいるから、世の中がよくならない、
なんていう割には、樋口可南子様を、浪人衆をおびき出すのに、
拉致するはいいが、両足を暴れ牛に引かせて真っ二つに・・・
なんてしようとするあたり、あなたたちの方が変態さんでは？なの。
『切腹』も切実な、太平の世、仕事にあぶれた浪人問題だった。
当作もそれぞれの生き方が、躍動的に描かれて魅力的な作品でした。
時代劇も、新しい時代に入った、作品と思うけど、
もう30年近く経っているのですね。次にリメイクされたら？
アナログ好きのみどりは、ついていけないかもしれない。