結婚に至る愛妾
ニーナ・コンパネーズ監督作品、1995年、246分
ドミニク・ブラン様、ディディエ・サンドル様、ヴァランティーヌ・ヴァレラ様、マウリチオ・ブラリア様、
ミシェル・デュショソワ様、サミュエル・ラバルト様他
フランスの太陽王、Louis XIV(ルイ14世)、1638年9月5日~1715年9月1日(享年76歳)が、
王妃マリー・テレーズの1683年年の死去の後、再婚した、
マダム・ド・マントノン様(1635年11月27日~1719年4月15日)の、
どん底からてっぺんへ、の一生を描いたおフランスのドラマ。
先日拝見した、『アンナ・カレーニナ』があまりに低予算?だったんで、
ドラマでありながら、ちゃんと贅沢?な撮影に、安堵。
やっぱり、歴史ものは、「質感」の現実感が欲しいもの。
犯罪者(とはいえ、名家)と看守の娘との間に生まれた娘が成長し、
その知性で、喜劇作家ポール・スカロンと交流を持ち、結婚。
夫の死後、年金が落ち切られ、困窮するが、
ルイ14世の愛人、モンテスパン夫人の口利きで、年金復活。
その後、モンテスパン夫人の、次々生まれる子供の養育係に。
誠実な働きぶりが認められ、高収入を得るようになって、
1674年、マントノンの所領と城を購入、1978年には、
その所領にちなんでマントノン侯爵夫人の称号を与えられる。
そういった、一連の王の引き立てに嫉妬した、
モンテスパン夫人との関係は悪化。
貴族らしい?享楽的なモンテスパン夫人。
真面目で落ち着いたマントノン伯爵夫人。
立場が明確に上下でない限り、そりゃ、相性は悪いだろうな。
子供を愛し、政治、信仰、経済、文学と、知識も豊富な、
モンテスパン夫人の元で過ごす時間が増える王。
やがて、当然ながら、男女の関係に。
ま、王様ですんで、同時期に、他の若き愛妾と、子供作ってます。
後に、マリー・アントワネット様が、大改装、好んで使用した、
プチ・トリアノンも、元は、このモンテスパン夫人に贈られたもの。
王との間に8人の子供をもうけた、モンテスパン夫人も、
しかし、1679年の一大スキャンダル、黒ミサ事件で、
参加し、毒薬を手にして、王の愛妾を殺害したと言われ、失脚。
ほぼ10年に及ぶ栄華も終わりを告げ、修道院へ。
1683年7月30日には王妃マリー・テレーズが死去。
同年、10月には、秘密裏に挙式が挙げられ、結婚。
とはいえ「貴賤結婚」となる為、「歴史上」の王妃ではなく、
事実婚状態みたいな感じだったようであります。
ルイ14世は46歳、マントノン侯爵夫人は49歳での落ち着いたお歳での再婚。
王の女性道楽も、これで終わりを告げた・・・ものの、
実質的には王妃と同じ地位。かなり多忙な毎日を、
王が死去するまで勤められた様子が描かれてました。
ドラマの中でも、王が死の間際に、世継ぎのルイ15世に、
「私は多くの戦争をしたが、私の真似をしてはならない」と言い遺すが、
歴史は戦争続き、その上、贅沢な女性関係も華やかだったルイ15世。
こうして、代々積もり積もった、国民の貧困による不平不満が、
真面目なルイ16世の時、遂に爆発してフランス革命に・・・
というのは、映画の後のお話。
ブルボン王朝最盛期の、王の純愛?物語也。
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