『To Walk Invisible(トゥ・ウォーク・インビジブル)』(2016)拝見 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

ブロンテ姉妹の生きた時代

 

サリー・ウェインライト監督作品、イギリス、119分

 

 

クロエ・ピリー様、フィン・アトキンズ様、チャーリー・マーフィー様

ジョナサン・プライス様、アダム・ナゲイティス様

 

 

 

 

作家ブロンテ三姉妹と兄弟ブラウンウェルの伝記テレビ映画

勿論BBC・・・劇場映画レベルです。

想像したよりずっと、映画の世界に引き込まれました。

 

 

 

『嵐が丘』のキャサリンが、同じ階級の相手と結婚

『ジェーン・エア』家庭教師となり、上流階級が集まった席で、侮辱される。

それでも、家庭教師というのは、女が働くことが「恥ずかしい」あの時代の女性の、

自立出来る数少ない職業のひとつだったと思います。

 

 

 

 

そんな時代に、一家の唯一の跡継ぎ男子ブランウェルが、

不義密通失業して帰郷

 

 

家族の期待に応えられないプレッシャーもある?

酒浸りで、父親からお金をせびり取っては、酒に費やす日々。

 

 

年老いていく父は、やがて、彼と口論するのも耐え難くなり、

お金を渡し続ける、という状態が続く。

結婚もしていない姉妹が、将来を考えた時、

女性は、文学の出界においても軽視される社会の中、

男性名で出版社へ著作を送り、作家として生計を立てることを思いつく。

 

 

 

 

今に残り、世界中で読み継がれている作品を、

田舎の姉妹が書き上げた。

 

 

 

 

恋に破れ、生きがいも見つけられず、沼に足をとられたような人生のブランウェル。

彼を抱えた一家の壮絶苦しみと、その顛末。著作が話題になっても、

告白するのを躊躇する。それがあの時代。

でも、お父さんが喜んでくれてよかった。

 

 

 

愛し、見捨てられないが、家族でも救う事は出来ず、の辛さ

それでも彼女らは立ち向かっていく。

 

 

 

 

 

最後、一転して現代。今は博物館となったブロンテ家に集まる人々が映され、

姉妹の没年齢等テロップで語られ、終わる映画。

 

 

最も長命だったシャーロットでさえ38歳で亡くなられていますが、

彼女だけ、作家として生き結婚されただけでも、救いを感じます。

その位、階級によって、人生が決まり、女性は生きるすべがなかった中、

それでも、人生に挑んで行った姉妹

 

 

 

 

 

 

美化されること無く描かれ、役者さんも地味目なことが、

かえって、現実を伝えてくれた気がます。

 

 

撮影風景多く残っているのも嬉しい。

大英帝国、そのまま撮影できる「歴史そのまま」がいっぱい。

 

 

 

 

 

イザベル・アジャーニ様イザベル・ユペール様マリー=フランス・ピジェ様という、

豪華三姉妹構成『ブロンテ姉妹』(1979)・・・拝見しました。近年・・・

 

 

 

 

アジャーニ様が「嵐が丘」を歩いているところしか覚えて無い~。

 

 

このおフランス映画再見しないといかんですねえ。

あちらは姉妹の文学性からのアプローチだったかな。

 

 

さて、相変わらず続いております。

当ブログぶっちぎり人気、島田陽子様・・・

 

 

マジ、ポスト婉容様。