『百円の恋』(2014)
武 正晴監督作品、日本、113分
安藤サクラ様、新井浩文様、坂田聡様、伊藤洋三郎様、根岸季衣様他
32歳、斎藤一子。弁当屋の娘。ひきこもり。家業の手伝いすらしない。
妹が離婚して、息子を連れて帰って来る。姉にいらつく妹との喧嘩。
或る日とうとう、一子が家を出ることになる。
いつも通っていた百円ショップで、夜間の仕事を始める一子。
社会の底辺を這いまわるような人々。
一子はいつも前を通るジムでスパークリングしている男が気になる。
彼も百円ショップにやって来る。バナナだけを買うバナナマン。
ひょんなことから、彼の引退試合を見に行った一子は、
自らも、ボクシングを始める・・・
またも安藤サクラ様にノックアウトされる映画。
人生は自分の意志が決める。単純なことだけれど、容易いことではない。
目を背けたくなるほどの、負け犬ですらない、
人生何も踏み出していない一子が、世間と関わり、嫌な想いもし、
惹かれていたボクシングを、自ら始めることで、自分自身を踏み出させる。
別に『ロッキー』のような勝利、成功なんか関係ない、
やっぱり底辺の生活だけれど、一子はもう負け犬ではない。
そんなことを、しみじみと感じる一作。
ここでもまた、根岸季衣様は、迫力あるバイプレーヤーでらっしゃいました。
☆
『Rumor Has It...(迷い婚 ~すべての迷える女性たちへ)』(2005)
ロブ・ライナー監督作品、アメリカ、97分
ジェニファー・アニストン様、ケビン・コスナー様、シャーリー・マクレーン様、マーク・ラファロ様、
リチャード・ジェンキンス様、キャシー・ベイツ様、カール・ライナー様他
ちょっとお疲れ気味で、あまりややこしく考えず観れて、
ハッピーエンドだけど、ぺらっぺらでもない作品が観たい・・・
で、拝見して、そこら辺のニーズには、当たったかな?
マリッジブルーの妙齢ヒロインが、妹の結婚式に出席。
自分の祖母と亡き母が『卒業』のモデルだと知り、
映画では花嫁と駆け落ちするベンジャミンのモデルで、
原作の著者である男性が、自分の実の父かも?と、
会いに行き、はずみで自分まで・・・
そこへ、心配したフィアンセが現れ、って展開。
ミセス・ロビンソン=祖母、のシャーリー・マクレーン様、いつも通り魅せます。
まあ、折れそうに細いジェニファー・アニストン様。
でも健康的アメリカン・ガールで、わざわざ離婚までして、
アンジー様と子沢山~結婚~破局と、
ブラピ様、何とまあお手数な人生でっしゃろ?ジェニアニ様でよかろう?
いや、人は、自分に無いものを求めるのか?
ああ、こんなことは映画に関係ない。
ヒロインがうっかりよろめくほど、
ケビン・コスナー様が素敵と思えない以外は、
楽しめて、後味もよい作品でありました。
衣装協力、エミリオ・プッチ?