「Follow Me! (フォロー・ミー)」(1973)拝見10枚+1枚 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

無言の魅力・有言の力

 

キャロル・リード監督作品。(イギリス)94分

ミア・ファロー様トポル様マイケル・ジェイストン様

 

 

イギリス上流階級に属する、一流公認会計士チャールズ

或る日、ふとレストランの硝子越しに、キャンドルに火を灯して歩いていた、

店員ベリンダと知り合う。アメリカ人の彼女は気の向くままに放浪の旅をしている。

 

 

一目で彼女に惹かれたチャールズは、彼女を連れ歩き、博識知識の世界へ彼女を導き、

彼女を魅了する。色々なギャップがあっても惹かれ合う二人は結婚へ。

夫婦生活が始まると、彼女は夫の日常生活に上手く馴染めない。恋愛時代と激変し、

ぎくしゃくとしてくる夫婦関係。喧嘩すら、どこかすれ違ってる感じ、

不思議ちゃんっぽいミア・ファロー様、適役

 

 

この役と、「華麗なるギャツビー」のデイジー、「ローズマリーの赤ちゃん」3大はまり役?

やがて、彼女は不在にし始め約束には遅れっ放しに。その行動

チャールズは、探偵を雇い、彼女を尾行させ、浮気の事実を掴もうとする。

彼のオフィスに、調査報告をしに来たのは、始め紹介された探偵ではなく、

バッグの中はぐちゃぐちゃ、ポケットから出したマカロンや、携帯してるヨーグルト等、

食べてばかりの、全身白のコーディネイトの口ひげ男、クリストホルー

「ピンク・パンサー」みたいな、かみ合わない会話ギャグが繰り広げられる。

 

 

ロンドンを、一人彷徨うべリンダを追うクリストホルー。

なんてったって、全身からバイクまで真っ白だし、すぐ後ろをついて回るんだから、

べリンダも、その「妙な、ついて来る男」にあっという間に気が付く。

無言のまま、ロンドンを、前に後ろに入れ代わりながら、歩き続けるふたり。

 
 

食べ物の名前がついた通りを見て回ったり、イルカやシャチの芸を見たり。

毎日、彼の存在確認するのが楽しみになるべリンダ。

忘れていた、うきうきとした楽しい時間。

クリストホルーから聞いた、べリンダの行動と、本人を問い詰めて聞き出した話から、

二人の関わりを知り、激怒したチャールズは、クリストホルーの元へ。

揉めてるところにべリンダも到着、事実を知って、その場を去り、行方不明になるべリンダ。

 
 

 

クリストホルーに、彼女の捜索を依頼するチャールズ、そして・・・

 

 

 

全編を、ジョン・バリー作曲のテルマ・キーティングが唄う主題曲「フォロー、フォロー」が彩る。

ミア・ファロー様を超えるくらい、不思議ちゃんなクリストホルーがまた魅力的。

「落ちた偶像」「第三の男」「ハバナの男」等のキャロル・リード監督ご遺作は、

大人のほろ苦さと、優しい優しいユーモア愛情に充ちた作品でありました。

 

 

+1枚は「フォロー・ミー」な気持ちのべリンダの姿を。