過去の哀しさから未来へ
2000年、ジェーン・アンダーソン 監督、アレックス・シシェル監督、アン・ヘッシュ監督作品。
三部構成 「If These Walls Could Talk 2(ウーマン ラブ ウーマン)」
Talk 2とあるように、「スリーウイメン この壁が話せたら」の続編となるテレビ映画。
前作品が中絶問題を扱い、この作品は、レズビアンの問題を扱っていて、
1961年、1972年、2000年を舞台として、時代順に描かれてます。
Vanessa Redgrave(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)様:イーディス
Marian Seldes(マリアン・セルデス)様:アビー
Paul Giamatti(ポール・ジアマッティ)様:テッド
Michelle Williams(ミシェル・ウィリアムズ)様:リンダ
Chloë Sevigny(クロエ・セヴィニー)様:エイミー
Sharon Stone(シャロン・ストーン)様:フラン
Ellen DeGeneres(エレン・デジェネレス)様:カル他。
第一話、長年連れ添って来た伴侶の突然の死。
病院では「親族の方にしか教えられません」「親族の方しか面会できません」。
どんなに長く実質夫婦として暮らしていても、「親族」と言えない、
待合室で「何かあったら教えて」と待ち続けるしかない。
それでも、臨終すら教えてもらえない現実。
葬儀に甥が家族でやって来るが、家がアビー名義だった事もあり、
暮らし続けた家に住む権利すらなく、想い出の置物も、
甥の嫁がさっさと持って帰る荷造りを・・・きっと「現実」は知っていた筈なのに。
ずっと共に暮らし、経済的にもお互いが出し合っていたにも関わらず、
目の前から一度に何もかもが消え去っていく。
エピソードの最後には、家の中のものは全て処分され、
アビーが可愛がっていた、庭に来る鳥が、窓から入り、出ていく。
時代は過ぎ、ゲイの認識運動も盛んになっている。
かつて二人が住んだ家には、今は、女子学生が数名で住んでいる。
彼女達はレズビアンの運動家。ある日、彼女らは初めてレズビアン・バーへ。
男装した人たちを、あからさまに笑う少女たち。
↑ とても迷惑、オーナー。
自分達が差別廃絶への運動をしているのに、差別意識の塊。
リンダの元を訪れたものの、友人たちの様子に、
「帰ろうか?」と気遣うエイミー、泣かせます。
まだ、性同一障害などの知識などなかった時代ではあるけれど。
ずっと自然にそうだったというエイミーと、少しづつ距離を縮めるリンダ。
そうやって時代は時間をかけて変化していく。
今、その家に住むのは、フランとカルの夫婦。
子供が欲しいが、生身の男性が絡むと、僕たちの子供でもある、とか問題が。
冷凍精子で何とか子供を、と悪戦苦闘中。
コミカルな演技抜群のお二人。
妊娠が解った時の、バスルームでのダンスが堪りません。
昨日の映画でも識字障害をひた隠しにするヒロインが心に深い傷を持っていました。
今は、認識もかなり広がって、映画の舞台の当時とは、少し違うかもしれない。
昨今、世界中が、政治も自然も恐ろしい変化を進めている気がすします。
でも、こうやって、一歩一歩、良い方向へと変えていくこともまた、
可能だという、一縷の光を見る映画です。
久し振りに拝見したら、ヴァネッサ・レッドグレーヴ様のエピソード以外、
見事に忘れていました。見返してみてよかった???
補足?:シエレン・デジェネレス様、七面鳥保護キャンペーン大使に就任しておられる。
「七面鳥を食べる代わりに守ることを新しい慣習にしよう」
確かに、改めて拝見すると、可愛い。優しそうな鳥・・・
しかし、困った。うちのにゃんず、ターキー味がチキン味より好きだ・・・
参加してます☆