噂に聞いた名花・入江たか子様 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

恐れ入りました、な美人でらっしゃる


化け猫シリーズで、思い切った化け猫演技で、世間をあっと言わしめた美人女優、

入江たか子様。1911年2月7日~1995年1月12日、享年83歳。

もうじき、ご命日でらっしゃいますね・・・  ↓ 本気、直球美形です。



とにかく美人女優で知れ渡っていたという事自体は存じあげていたものの、

ごめんなさい~、化け猫しか拝見してませんでした。はい、昨日の記事で、

あ~だこ~だ、ほざいていたくせに、勉強不足のみどりです。 

本日、始めて、1933年溝口健二監督作品「瀧の白糸」で、往年のお美しさぶりを拝見。




岡田時彦様と。


もちろん、お美しい。・・・と共に、たおやかというか、佇まいに得も言われぬものがありました。

関東大震災以降、困窮したとはいえ、子爵家のご令嬢。特別感あり?

映画も、さすがの溝口監督作品で、88分、当時としては長い方では?なものの、

あっという間だし、全然古さを感じさせないです。 







昭和初頭のマルベル堂のブロマイド売上、田中絹代様を抜いて一位でいらしたそうです。 



こういうお写真は、当時の華人の雰囲気、出てらっしゃる。





時代的に考えても、お華族様のお嬢様だし、リアル ↑ な生活?って思いそう。 



あ、化け猫さんを体当たりで演じられたお方のわんこさんとのショット!

お仕事が減って、割り切って化け猫役を引き受けたというお話は聞いたことがありましたが、

戦時下、お兄様を三人亡くされ、ご自分も、ご病気で大手術で命を取り留められた事もあり、

お仕事に情熱を傾けられる状態でらっしゃらなかったことが、お仕事が減られた、

理由の一つでらっしゃったんですね。 



どうでもいい話ですが、私の知り合い猫さんで、黒猫さんって、おっとりして優しい子が多くて、

逆に、白猫さんの方が、激しくて怖い子が多いような気が・・・気のせいか???



いやはや、まだまだ十分にお綺麗なのに。

映画会社も妙な配役を思いついたもんだ?しかし、ご本人、お仕事に対して、

プライドを持っていらして、自ら進んで徹底した役作りをされたと聞いたことがあります。

後年も、お嬢様に、進んで「女優としての生き様」としてお見せになられた。天晴!

(化け猫役の後、溝口監督作品にご出演になられた際、監督から執拗ないじめにあい降板、

それが原因で、映画のお仕事が得られなくなられたという、お気の毒な展開に・・・

溝口監督のいじめの原因というのが、「小さいなあ~」って話だし。) 



結局1959年、芸能界から、銀座へ転身。「バー・いりえ」を経営されたりされておられます。

しかし、黒澤明監督作品「椿三十郎」、市川崑監督作品「病院坂の首括りの家」(写真下)、

大林彦監督作品「時をかける少女」(写真上)、「廃市」にご出演。

老いてなお、品のある美しさをご披露下さっておられます。

何でも、片岡千恵蔵様を失恋させた実力者?ってくらいですから。 



こういう刀自のような役っておばあちゃん~だけど、品格と存在感がある老美女でないと、

勤まらないって気がする。

お嬢様も女優になられておいでです、入江若葉様。私、大好きな「TOMORROW 明日」の、

大好きな役をされておられた。お名前のチェックだったんで、今日初めて認識。




それにしても、「滝の白糸」中、当然、水芸の場面が出てきますが、

テレビでしか拝見したことがない「水芸」、どうなってるの~!!!???と、毎回、驚く。

相当の手間暇かかった芸であることは間違いないけど、昔、旅芸人の方々が、

舞台にかけることが出来るしかけなんですよねえ?いや、「うわあ」という事は、

種明かし、しないでおく方がいいんでしょう、きっと。

(参考写真の上の一枚は、どうやら、蜷川先生ご演出の舞台のものみたい?)


本日の豪華おまけ:「雨月物語」より一枚。(入江様の写真を探してる時、ご出現になったんで)


Machiko Kyo


↑ 先般、コメント欄にて、もののけが京マチ子様だったら、

私ゃ、田中絹代様の元には、帰らんわあ~。と言い放ってしまった、溝口監督作品。

大巨匠に「小さい」なんて書いてしまったお詫びに???

京マチ子様と、昨日から引き続き、森雅之様。

なんてったって、もののけですからね。人間離れするほど美しい、京マチ子様でありました。

↓ 邦画の超人気もの、高峰秀子様曰くの「日本映画三大美女」は、

原節子様、山田五十鈴様、入江たか子様だそうです。

私は、現在、平安朝装束が似合う三大美女が、京マチ子様、山田五十鈴様、原田美枝子様

・・・と思う・・・(関係ないか。)



入江たか子さま、人としても、とても魅力的でらっしゃる気がします。

日本映画界で独立プロが出来始めた時、女性で一番に「入江ぷろだくしょん」を作られた。

ま、そこのところが溝口監督の自尊心が許さず、尾を引いた所以だそうで、

評伝があれば拝読してみたいかも。


本日もお付き合い下さいまして有難うございます。珍しく邦画が続きました。

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