書くことより、読むことにハマってしまっていたからです


謎解きはディナーのあとで
東川篤哉
小学館
2010年
1500円+税
目次
1.殺人現場では靴をお脱ぎください
2.殺しのワインはいかがでしょう
3.綺麗な薔薇には殺意がございます
4.花嫁は密室の中でございます
5.二股にはお気をつけください
6.死者からの伝言をどうぞ
感想
ドラマを見てたので、これがあのドラマの原作かぁ・・・と変な読み方をしてしまいました。
ドラマだと「なんじゃ、そら?」というトリックだったり、解説だったりしてたんですよね。それでいいのか?って。納得・・・無理やりでした

例えばドラマだと・・・白いハイヒールの女はプライドが高いから逆上し、殺人犯になっちゃう、ってどんな裏付けなのさ?それがそのまままかり通る?って思ってたのです。
しかし、小説ではそんなことは一言もいいません。
彼氏の浮気を疑った白いハイヒールの女(白井靴子)が彼氏の合鍵をつかって不法侵入までは同じ。
そのあと、被害者が帰ってきて、白井靴子は慌てる。
泥棒と疑われても仕方がない状況。彼氏とは破局になるだろう。それどころか社会的地位もなくなるかもしれない。
慌てていると、ブーツをはいたままで四つん這いの被害者が目の前に。
その無防備な姿に暴力で訴えてしまった・・・と。
下手にプライド高いだのって言わない方がしっくりきません?
そうそう。
安楽椅子探偵なんですって。
現場100回!


ドラマと登場人物のキャラクターは変わらないです。
クールで毒舌な執事。お嬢様なのに刑事。おぼっちゃまで空気の読めない、思慮の浅い警部。
この三人を中心にお話は進みます。
キャラがしっかりしてるので、とぼけた会話がとても楽しく読めます。
思慮の浅い警部に心の中で突っ込むお嬢様。
執事にバカにされ「クビよ、クビ、クビ―!」と叫ぶお嬢様がかわいいのです。ミステリーでお亡くなりになってる人がいる殺人事件の話にもかかわらず、楽しいです。そんなとぼけていいのか?って感じです。
「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」
ふっ。
どっかで使いたくなるフレーズだ。
ドラマは桜井君だったけど、玉木宏さんの方が毒舌は似合う気がするんだけど・・・