PIERRE-ALAIN GOUALCH(1973年~)、REMI VIGNOLO(1972年~)、ANDRE CECCARELLI(1946年~)のトリオによる2作目です。このトリオの前作、EXPLORING THE MUSIC OF SERGE GAINSBOURG(Night Bird Music)は素晴らしい作品で録音も抜群に良く(録音は南仏アンティーブにあるSTUDIO 26というスタジオ)、いまだに私の愛聴盤なんですよ。
さて、このアルバムのタイトルを直訳すると「(人間)関係の解剖学」ですが、これを勝手に解釈しますと「男女の仲を紐解く」とか「遠くて近いは男女の仲」みたいなニュアンスになるでしょうか(;^_^A 男女の愛にちなんだ曲が物語風に構成されているようです。全ての曲間に無音部分が無く、曲の変わり目のところどころにナレーションを挟み、自動車の走行音やクラクション、猫の鳴き声、港のざわめき、などの様々な効果音をちりばめてドラマティックな雰囲気を出すのに成功しています。
18曲のうちGOUALCHのオリジナルは12曲。曲によって多重録音によるフルート・アンサンブルが入ります。3分に満たない小曲(と呼んでもいいかな?)が9曲ありますが、小曲といえども決してあなどれない聴きごたえのあるものばかりで、そのなかにはベース&ドラムスのデュオが2曲、ベース&ドラムス&多重録音フルートによるアンサンブルが1曲あります。
フランスで活躍したベルギー生まれのシャンソン歌手JACQUES BREL作曲の名曲NE ME QUITTE PASは、聴きごたえのある味わい深いジャズパフォーマンスを展開して名曲の美を最大限に表現し、このトリオの真骨頂を示しています。VIGNOLOの深く沈静し美しい動きを見せるベースとGOUALCHのピアノがしっとりと奏でる切なく悲しいメロディに胸が締め付けられ、CECCARELLIのブラシワークがつくる間(音の空白部分)にハッとさせられてしまいます。まるで語りかけるような三者のインタープレイがまた素晴らしいです。
さて、このアルバムのタイトルを直訳すると「(人間)関係の解剖学」ですが、これを勝手に解釈しますと「男女の仲を紐解く」とか「遠くて近いは男女の仲」みたいなニュアンスになるでしょうか(;^_^A 男女の愛にちなんだ曲が物語風に構成されているようです。全ての曲間に無音部分が無く、曲の変わり目のところどころにナレーションを挟み、自動車の走行音やクラクション、猫の鳴き声、港のざわめき、などの様々な効果音をちりばめてドラマティックな雰囲気を出すのに成功しています。
18曲のうちGOUALCHのオリジナルは12曲。曲によって多重録音によるフルート・アンサンブルが入ります。3分に満たない小曲(と呼んでもいいかな?)が9曲ありますが、小曲といえども決してあなどれない聴きごたえのあるものばかりで、そのなかにはベース&ドラムスのデュオが2曲、ベース&ドラムス&多重録音フルートによるアンサンブルが1曲あります。
フランスで活躍したベルギー生まれのシャンソン歌手JACQUES BREL作曲の名曲NE ME QUITTE PASは、聴きごたえのある味わい深いジャズパフォーマンスを展開して名曲の美を最大限に表現し、このトリオの真骨頂を示しています。VIGNOLOの深く沈静し美しい動きを見せるベースとGOUALCHのピアノがしっとりと奏でる切なく悲しいメロディに胸が締め付けられ、CECCARELLIのブラシワークがつくる間(音の空白部分)にハッとさせられてしまいます。まるで語りかけるような三者のインタープレイがまた素晴らしいです。
フランスの国民的な人気歌手GILBERT BECAUD作曲のET MAINTENANTは、ゆったりとしたリラックス感を誘う、ラストを飾るにふさわしい演奏。このような有名曲をちゃんとジャズとして消化し、トリオで限りなく美しく、しかもあっさりと表現しているところが素晴らしいと思いました。
このほかにはSERGE GAINSBOURGの曲やHENRI SALVADORの曲も取り上げていて、いずれもエエ感じになっております。
もちろんオリジナル曲で気に入ったのもたくさんあります。まずCOLE PORTER作曲のLOVE FOR SALEを下敷きにしていると思われるNOT FOR SALEは、印象的なベース&ピアノのユニゾンで始まるかっこ良すぎの曲。硬質でエキサイティングなピアノときたら、いや~ん、もう、痺れちゃう...ってなもんでっせ、旦那。しかもカッコエエのんは何もこの曲に限ったことやないです。このアルバムのカッコエエことっちゅうたら、そらもう、カッコエエ曲のエキシビションみたいになっとります。
PUMPIN' はアップテンポの4ビート。ブンブンのベースワークも凄いが、縦横無尽のベースソロがまたスリリングで聴きごたえがあり、加えてエキサイティングなピアノにタイトなドラムと、このトリオらしい躍動感みなぎる演奏にぐんぐんと引き込まれます。
MADEMOISELLE CONFITUREは腹に響くぶっといベースのリフと冷徹で硬質なピアノがハードボイルドな印象の「わたくしに近寄ると一生泣いて暮らすことになりますわよ、ムッシュー。」的小曲。
QUAND LA LUNE SE LEVEはベース&ドラムスのデュオ。CECCARELLIの両手高速シンバル&リムショットが凄い!ひょっとして腕、もう一対あるん?(「ドラマーを昆虫扱いしたり、蛸にたとえたりすんのもええ加減にしときなさいよ。」「ハイ、すんまへん。」)
TOUT OUBLIERは、ドスの効いた重低音がポルタメントでうねるベース&バスドラ連打のドラムス&地を這うようなバス・フルート(だと思う)というグルーヴ感いっぱいのアンサンブルにリズムあやふやでアブストラクトな高音のピアノが浮遊し、ただならぬ暗黒の雰囲気を撒き散らす「オレに近寄るとケガだけじゃすまねぇぜ、マドモアゼル。」的小曲。
PUMPIN' はアップテンポの4ビート。ブンブンのベースワークも凄いが、縦横無尽のベースソロがまたスリリングで聴きごたえがあり、加えてエキサイティングなピアノにタイトなドラムと、このトリオらしい躍動感みなぎる演奏にぐんぐんと引き込まれます。
MADEMOISELLE CONFITUREは腹に響くぶっといベースのリフと冷徹で硬質なピアノがハードボイルドな印象の「わたくしに近寄ると一生泣いて暮らすことになりますわよ、ムッシュー。」的小曲。
QUAND LA LUNE SE LEVEはベース&ドラムスのデュオ。CECCARELLIの両手高速シンバル&リムショットが凄い!ひょっとして腕、もう一対あるん?(「ドラマーを昆虫扱いしたり、蛸にたとえたりすんのもええ加減にしときなさいよ。」「ハイ、すんまへん。」)
TOUT OUBLIERは、ドスの効いた重低音がポルタメントでうねるベース&バスドラ連打のドラムス&地を這うようなバス・フルート(だと思う)というグルーヴ感いっぱいのアンサンブルにリズムあやふやでアブストラクトな高音のピアノが浮遊し、ただならぬ暗黒の雰囲気を撒き散らす「オレに近寄るとケガだけじゃすまねぇぜ、マドモアゼル。」的小曲。
まぁ、しかし、ほんまにどれもこれもハードボイルドでニヒルでカッコエエ曲ばっかりで、わたしゃ、もう、嬉しいのなんのって♪
REMI VIGNOLOは以前にこのブログの記事で紹介したように、現在私が最も注目している若手ベーシスト。VIGNOLOのベースはその演奏能力もさることながら、楽器自体の音が深く、太く、素晴らしく良く響いています(上等で値の張るウッドなのか?)。参考までに申しますと、彼は最近、5弦のベースを使用しているようで、その写真をサイト上で見たことがありますが、このアルバムでも5弦のウッドベースを弾いているものと思われます(あくまでも推測ですが)。
REMI VIGNOLOは以前にこのブログの記事で紹介したように、現在私が最も注目している若手ベーシスト。VIGNOLOのベースはその演奏能力もさることながら、楽器自体の音が深く、太く、素晴らしく良く響いています(上等で値の張るウッドなのか?)。参考までに申しますと、彼は最近、5弦のベースを使用しているようで、その写真をサイト上で見たことがありますが、このアルバムでも5弦のウッドベースを弾いているものと思われます(あくまでも推測ですが)。
御用とお急ぎでないかたは↓PIERRE-ALAIN GOUALCHのHPへどうぞ。
http://pierre.alain.goualch.free.fr/
なんと、PIERRE-ALAIN GOUALCHの↓ブログまであるんですよ。実際に本人が書いているのかどうかは謎。
http://goualch.blogspot.com/
■PIERRE-ALAIN GOUALCH TRIO / ANATOMY OF A RELATIONSHIP (Cristal Records CRCD 04-24)
PIERRE-ALAIN GOUALCH (p)
REMI VIGNOLO (b)
ANDRE CECCARELLI (ds)
RENALDO GRECO (flutes)
VINCENT OUDOT (narration)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)
http://pierre.alain.goualch.free.fr/
なんと、PIERRE-ALAIN GOUALCHの↓ブログまであるんですよ。実際に本人が書いているのかどうかは謎。
http://goualch.blogspot.com/
■PIERRE-ALAIN GOUALCH TRIO / ANATOMY OF A RELATIONSHIP (Cristal Records CRCD 04-24)
PIERRE-ALAIN GOUALCH (p)
REMI VIGNOLO (b)
ANDRE CECCARELLI (ds)
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VINCENT OUDOT (narration)
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