ゴーヤーの花にとまって蜜を吸っているイチモンジセセリ。地味な色で胴が太いため蛾に間違えられやすいのですが、イチモンジセセリはれっきとした蝶の仲間です。
黒目がちのパッチリお目々がチャームポイント。花びらの明るい黄色がシックなブラウンの衣装にピッタリ。見かけによらず素早い飛行で花から花へ移動するので撮影にはちょっと苦労しました。小さい体なのに飛ぶ時にはバタバタと音をたてるんですよ!
以前はどこにでもいるごく普通の蝶でしたが、この10年ほどでタマムシなどの珍しい種に限らず、こういうありふれた昆虫の個体数までもが激減してしまったように感じます。
私の住んでいる地区はありふれた住宅街ですが、近所の田んぼや畑はアパートになってしまい、優雅なカエルのコーラスが聴けなくなって久しいです。住宅街の真ん中にぽつんとある田んぼと畑は、子供たちの身近な自然観察の場にもなっていて、毎年アミを持った子供たちがオタマジャクシやセミを捕りにやって来たものです。
私たちの目を楽しませてくれる生き物たちの棲みかが、これからもどんどん失われてゆく一方なのだと思うと、生き物大好きの私としては実に寂しいかぎりです。