高齢女性の腰痛 | 筋肉ドクターの気まぐれ日記

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EBMと言われだした頃の腰痛概念がもみ消されつつあるように感じる昨今ですが、確かにいわゆる非特異的腰痛の心理社会的因子はそんな感じに思ってますが、高齢女性に関してはいわゆる非特異的腰痛と異なる慢性腰痛の方がいると臨床経験上思ってる。


まあ、整形外科学的には安直に骨粗鬆症による圧迫骨折等による腰痛みたいに言うんでしょうけど、骨折部に一致する痛みの時はそうかなと思うのですが、骨粗鬆症の圧迫骨折は胸腰椎移行部に多いのですが、痛みは非特異的腰痛と同じ腰椎の下の方だったりします。


そもそも骨粗鬆症の骨折って、いわゆる骨折みたいにボキって折れるんじゃなくて、いつの間にか骨折って言われるように弱り過ぎて骨がスポンジみたいになって、クネって潰れるみたいなもんですから、痛みと相関しないって話もあるくらいですからね。


でこういう高齢女性の腰痛は、痛みは訴えるもののいわゆる非特異的腰痛のような腰を動かさないように動くような感じでは無いんですよね。


で、こういう閉経後の高齢女性の腰痛って診てると、筋トレで筋力上げると楽になったり治ったりする人多いんですね。

なので、筋力低下、廃用による腰痛も結構あるのでは?と思ってる。

まあ、昔から寝腰が痛いとか言うようですし、長いこと寝てると腰が動きにくく痛いのはよくあることですし、骨の硬さと筋力が正の相関ならそりゃそうだって話なのですが、整形外科業界は骨を硬くすることばかりに気を奪われて、筋力を上げることを無視してますからね。


整形外科の視点が骨に寄り過ぎで、筋肉を無視し過ぎに前々から感じているんですけどね。

でも筋肉の強さと骨の硬さが相関するなら、生活習慣で意図的に改善できるのは筋力なんですけどね。

骨ばっかりに目が行くから、日光を浴びましょう、ビタミンDやカルシウムを摂りましょう、みたいな筋力を無視した指導になると思うんですよね。