1/25(土)のライブに向けて、
お客様へ配布する
解説資料を作っている。
今回のテーマは、
「音楽の教科書にのった曲」
教科書にのった歌謡曲や、
合唱コンクールで歌われるJ-pop
※解説資料 A3×1枚
音楽の教科書で紹介されたJazz
※Jazz解説資料 A3×1枚
前回のお客様へのアンケートをもとに、
リクエストの多かった
井上陽水の「少年時代」を歌う。
この曲は、
東宝映画「少年時代」のために作られた。
映画を観てみたところ、
びっくり!
「少年時代」の印象が、
まるで変わってしまった!
「♪夏が過ぎ 風あざみ」で始まり、
日本語が美しく、
メロディは郷愁や懐かしさを感じさせる。
そう思っていたが、
確かにそうなのだけれど、
でも、真逆だった!
戦争が終わって、
疎開していた主人公の少年や、
田舎の少年たちは、
それぞれの道へ進んでいく。
希望があって、爽やかだ。
映画はそこで終わるけれど、
戦後に待ち受けるのは、
高度成長にうまく乗れる者と、
そうでない、
貧しい者、教育を受けられない者、
資本主義、格差社会、学歴社会…。
映画をみる私たちは、
それを知っているが、
映画のなかの少年たちは、
それを知らない。
実社会は厳しい。
そこへ、
井上陽水の「少年時代」が、
エンディングに流れる。
最後の歌詞、
「♪八月は夢花火 私の心は夏模様」
これは、幻なのかもしれない。
よい時は一瞬で散り、
楽しい夏模様は心のなかにあるだけ。
現実は、きびしいことばかり。
主人公はいいんだよ。
東京に帰るのだから。
田舎のお金持ちのお坊ちゃんも
いいんだよ。
未来は保証されているのだから。
だけど、
貧しい家に生まれた少年は、
どうしたらいいのさ!
残酷さの対極にある
井上陽水の美しく儚い「少年時代」。
映画を観てしまったからには、
もはや、今までのようには、歌えない。
もうすぐ、ライブだけど、
ギリギリまで
歌の表現について、考えてみようと思う。
ボーカリストちか